2024/12/13
AGA治療薬にはどんな副作用がある?
AGA治療薬は、男性型脱毛症の症状改善に効果が期待できる一方で、副作用を伴うリスクもあります。
AGA治療薬を服用する際には、起こりうる副作用について正しく理解することが大切です。
この記事では、AGA治療薬の主な副作用とその対処法について解説します。
AGA治療薬の主な副作用
AGA治療薬には、いくつかの副作用が確認されています。
副作用は必ずしも全員に起こるわけではありませんが、事前にどのようなリスクがあるのかを理解しておくことが重要です。
まずは、副作用の種類や発生確率について説明します。
性欲減退
AGA治療薬を服用すると、性欲が減退する可能性があります。
これは主に「フィナステリド」や「デュタステリド」といった5α還元酵素阻害薬によって起こる副作用で、男性ホルモンの一種であるジヒドロテストステロン(DHT)の生成を抑制する作用が影響しています。
発症の程度には個人差があり、一時的な性欲低下から長期間にわたるものまでさまざまです。
しかし、性欲減退の副作用が発生する確率は低く、5%未満とされています。
ED(勃起不全)
性欲減退と合わせて注意すべき副作用が、ED(勃起不全)です。
副作用の程度には個人差があるため、なかには一時的な性欲低下にとどまらず、性行為が困難になるケースも確認されています。
ただし、AGA治療薬の副作用によるEDの発生確率は1%未満と、非常に低いです。
また、EDの原因が精神的なストレスや生活習慣など、他の要因である可能性も考えられます。
頭皮の炎症・かゆみ
頭皮の炎症やかゆみは、頭皮に直接塗布する外用薬タイプのAGA治療薬で起こりやすい副作用です。
これは、ミノキシジルや添加物に対するアレルギー反応が原因とされています。
内服薬タイプでも同様の副作用がでる可能性がありますが、外用薬で5~10%、内服薬では1%未満の発生確率です。
抑うつ症状
AGA治療薬の副作用として、抑うつ症状が現れることがあります。
気分の落ち込みや意欲の低下、不眠など、軽度から重度まで症状はさまざまです。
この副作用は、ホルモンバランスの変化や薬剤の脳内作用が関与していると考えられています。
発生確率は約1〜3%と低いものの、生活の質に大きく影響を及ぼす可能性があります。
肝機能障害
AGA治療薬は肝臓で代謝されるため、稀に肝機能障害を引き起こすことがあります。
具体的な症状としては、倦怠感、黄疸、食欲不振などが挙げられます。
発生確率は0.2%程度と非常に低いですが、肝臓に持病がある方や他の薬剤を併用している場合は注意が必要です。
AGA治療を始める前に、必ず医師に相談しましょう。
多毛症
AGA治療薬の副作用として、顔や手足、背中などの体毛が濃くなる「多毛症」の症状があらわれるケースもあります。
体毛が濃くなってきたと感じた場合は、早めに医師に相談しましょう。
ただし、AGA治療による多毛症の発生確率は、0.03%程度と非常に稀です。
それほど心配する必要はないでしょう。
AGA治療薬の種類ごとに出やすい副作用
AGA治療薬にはさまざまな種類があり、それぞれの薬剤によって得られる効果や副作用のリスクが異なります。
副作用を正しく理解し、自分に合った治療を選ぶためには、薬剤ごとの特徴を知ることが重要です。
ここでは、代表的な治療薬ごとに、出やすい副作用やその対処法について詳しく解説します。
フィナステリド
フィナステリドは、AGA治療薬「プロペシア」などに含まれる有効成分です。
男性ホルモンのテストステロンが、脱毛原因となるDHT(ジヒドロテストステロン)に変換されるのを抑制する作用があります。
これにより脱毛の進行を抑え、毛髪の成長サイクルを整える効果が期待されています。
フィナステリドで注意したい副作用は、以下の5つです。
- 初期脱毛
- 性欲減退
- ED
- 肝機能障害
- 抑うつ
デュタステリド
デュタステリドはAGA治療薬「サガーロ」の有効成分で、ジェネリック医薬品「デュタステリド」に含まれています。
フィナステリドと同様にDHTの生成を抑制しますが、より広範囲の酵素に作用するため、脱毛抑制効果が高いのが特徴です。
ヘアサイクルを改善して抜け毛を抑制し、発毛・育毛を促進する効果が認められています。
デュタステリドで注意したい副作用は、以下の5つです。
- 性欲減退
- ED
- 肝機能障害
- 抑うつ
- 消化器症状
デュタステリドは効果が高い反面、副作用の発現リスクもわずかに高い傾向があります。
症状が重い場合は医師に相談し、薬の変更や中止を検討しましょう。
ミノキシジル
ミノキシジルは血行を促進し、毛母細胞を活性化させることで発毛を促進する薬剤です。外用薬と内服薬があり、それぞれで副作用の種類や発生確率が異なります。
ミノキシジルには外用薬(ミノキシジルローション)と内服薬(ミノキシジルタブレット)があり、それぞれ注意したい副作用は、以下の通りです。
【ミノキシジルローションの主な副作用】
- 初期脱毛
- 頭皮の炎症・かゆみ
- 頭痛
- めまい
- 胸の痛み
- 心拍上昇
- 手足のむくみ
【ミノキシジルタブレットの主な副作用】
- 初期脱毛
- 手足のむくみ
- 血圧低下
- 体毛の増加
- 吐き気・嘔吐
- 腹痛
- 性欲減退
- 肝機能障害
- 心疾患
発生確率は非常に低いものの、ミノキシジルタブレットには心疾患の副作用が起こるリスクが報告されています。
気になる症状があらわれた場合には、早めに医師に相談しましょう。
AGA治療薬で毛が抜けるのは副作用?
AGA治療薬の使用初期には、一時的に抜け毛が増える場合があります。
この現象は「初期脱毛」と呼ばれ、AGA治療薬の有効成分がヘアサイクルを整える過程で起こる自然な反応です。
初期脱毛は、休止期にある古い毛髪が新しい毛髪に押し出されることで発生します。
薬が正常に作用している証拠であり、過度に心配する必要はありません。
通常、治療開始から2週間〜1ヶ月ほどで始まり、2〜3ヶ月ほどで収まるケースがほとんどです。
ただし、あまりにも脱毛期間が長い場合には、他の病気(脱毛症)が原因の可能性もあるため、医師に相談するのが良いでしょう。
AGA治療薬の副作用に対処するには
AGA治療薬には必ずしも副作用が生じるわけではありませんが、適切な対応を取ることでリスクを軽減できます。
ここでは、副作用のリスクを減らすための具体的な方法を詳しく解説します。
個人輸入や海外通販サイトを利用しない
個人輸入サイトや海外通販サイトでは、AGA治療薬を簡単に購入できるように見えますが、これらの利用は非常に危険です。偽造品も多数出回っており、成分や製造過程を確認できないケースも多いため、重篤な健康被害を引き起こす可能性が高まります。
さらに、日本国内の医療機関で処方される医薬品には、重大な副作用が発生した際に「医薬品副作用被害救済制度」が適用されますが、個人輸入された薬剤はこの制度の対象外です。
日本国内で医師の処方を受けた場合に限り、副作用による健康被害が救済制度の対象となるため、個人輸入や海外通販サイトで購入すると、健康被害に対する救済を受けられなくなる点にも注意が必要です。
定期的に医師の診察を受ける
AGA治療を始めたら、定期的に医師の診察を受けることが重要です。
定期診察では、副作用が出ていないかを確認できるほか、気になる症状について医師に相談することができます。
例えば、初期脱毛や頭皮の炎症、性欲減退といった症状が出た場合も、早期に適切な対応をしてもらえるでしょう。
最近では、オンライン診療を利用できるAGA専門クリニックも増えています。
オンライン診療なら、通院する時間が取れない場合でも、自宅から医師に相談することが可能です。
定期的なフォローアップを受けることで、副作用のリスクを最小限に抑えることができるでしょう。
服用の継続・中止を自分で判断しない
副作用が現れた場合でも、自己判断で薬の服用を中止するのは避けましょう。
服用を勝手に中断すると、AGA治療の効果が得られなくなったり、症状が悪化する可能性があります。
一方で、体質に合わない薬を無理に使い続けるのもよくありません。
副作用が疑われる場合は、速やかに医師に相談してください。
医師は、症状に応じて用量を調整したり、薬を変更したりと適切な対応をしてくれます。
副作用の症状が軽度であれば治療継続が可能な場合もあるため、治療の継続や薬の変更については、医師と相談しながら進めることが大切です。
AGA治療薬の副作用があらわれたらオンライン診療で医師に相談しよう
AGA治療薬を使用する際には、副作用のリスクがあることを理解しておく必要があります。
ただし、副作用の出方には個人差があり、重い症状が出る方はごく少数で、大半の方は問題なく治療を続けられます。
治療中に気になる症状があらわれた場合には、早めに医師に相談することが重要です。
AGA治療薬は厚生労働省に承認された安全性の高い薬であり、医療機関で処方されたものに限れば、適切な使用をすれば過度に心配する必要はありません。
ユニティクリニックでは、男性医師によるオンライン診療で、AGA治療薬を処方しております。相談・診察費用は完全無料で、お薬代のみのご負担となります。
1回目の初診料が不要なのはもちろん、2回目、3回目の診療に関しても、再診療は頂いておりません。副作用についても、その都度ご相談いただけます。
記事内で紹介したAGA治療薬も各種取り扱いがございますので、お気軽にご相談ください。
オンライン診療のご予約は、専用フォームから最短1分ほどで完了し、処方したお薬は、最短即日発送でご自宅にお届けします。
監修者
院長 髙嶋 政浩
平成元年 | 杏林大学医学部医学科卒業 |
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平成元年 | 杏林大学医学部附属病院 |
平成8年 | 西部総合病院皮膚科・形成外科部長 就任 |
平成12年 | 大手美容外科クリニック |
令和3年 | ユニティクリニック |