2024/4/22

心因性EDの原因から治し方・克服方法について徹底解説

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1.心因性EDとは

【EDの原因・分類】

〔EDとは〕

ED(Erectile Dysfunction、勃起機能の低下)とは、性行為を行うのに十分な勃起・維持ができない状態のことをいいます。「勃起に時間がかかる/勃起しないときがある/勃起しない/勃起しても維持できない」等の症状が継続して起きる場合にはEDの可能性が高いと診断されます。

〔EDの原因・分類〕

EDは、心理的、精神的な要因から起こる心因性ED 、血管や神経の障害による器質性ED 、心因性と器質性が混合している混合性ED 、服用している薬が原因となっている薬剤性ED に大別されます。(※1)原因はこれら4タイプが複合的に影響しあっていて特定することが困難な場合もあり、また原因や重症度によって効果的な治療方法が異なります。

(※1)詳しくは→勃起力が低下する原因は?硬さや持続力を高める方法を解説

【心因性ED概要】

〔発生メカニズム〕

心因性EDとは、精神的・心理的な要因で勃起不全が起こるEDを指します。職場や家族内の人間関係で発生したストレスや、幼少期に発生したトラウマ、精神疾患で起こり得る病気です。精神的なストレスやトラウマなどがあると、性的興奮がペニスに伝わらず、EDが発症しやすくなります。

〔発生原因〕

〈心理的要因〉心理的要因は、深層心因と現実心因に分類されます。

(深層心因)深層心因とは、表面には現れない心の奥に潜む不安や怒り、悲しみなどを指します。「幼少期のトラウマ/性に関するコンプレックス/大きな悩みや葛藤」等、本人でも気づいていないケースがあるため、治療が難しく、心理療法が必要になる場合が多いです。

(現実心因)現実心因とは、日常生活で起こり得るストレスに起因したものです。「経済 的な不安/離婚/失恋/性病感染の不安/人間関係(嫁姑・職場・家族)」等性行為とは関連性のない要素が関係し、EDになることもあります。

〈精神疾患〉精神疾患が原因となり、心因性EDを引き起こす可能性があります。主な精神疾患の例としては、「うつ病/躁病/統合失調症/不安神経症/アルコール依存症」があります。

(※2)詳しくは→うつ病とEDの関係は?症状や治療法も解説

〔発症タイプ〕

心因性EDの典型的発症タイプには以下のものがあります。

〈中折れ〉不安や焦り、緊張などが強まることで勃起が維持できなくなり、中折れなどにつながる可能性があります。

〈妻だけED〉夫婦生活が長くなると妻の外見上の変化や出産・育児などによって関係性の変化が生じるため、性行為の対象として見ることができなくなってしまい、妻だけEDを発症しやすくなります。妻だけEDの理由として、妻との性行為の義務化、マンネリ化を挙げる患者様は非常に多くいらっしゃいます。

(※3)詳しくは→「妻だけED」になるのはなぜ?嫁にだけ勃起しない理由や治し方を解説

〈排卵日ED〉妊活として、基礎体温などから排卵日を予測し、妊娠しやすいタイミングで 性交渉を持つことで自然妊娠を目指す方法です。指定された日にセックスをしなければならないことに義務感やプレッシャーを感じ、勃起できなくなってしまうことがあります。

(※4)詳しくは→EDで妊活ができない…克服する方法は?「子どもが欲しい」を諦めないために

〈コンドームED〉コンドームEDとは、「コンドームを装着するときに萎えてしまう/装着した状態で性行為をすると中折れしてしまう」等のような症状をいいます。コンドームなしの性行為や自慰行為であれば、特に問題なく行えるますが、人によっては、コンドームを装着しようと思った瞬間や、コンドームを目にした瞬間に萎えてしまうほど重症化するケースもあります。

(※5)詳しくは→コンドームEDとは?ゴムでいけない原因と改善方法を解説

〈若年性ED〉 20代のEDによくある原因は、主にストレスやトラウマです。精神的な原因による心因性EDです。20代の男性が心因性EDになるきっかけとして、「過去の性行為の失敗/経験の少なさからくる焦り・緊張/女性や女性器への苦手意識/男性器へのコンプレックス/性行為へのプレッシャー/刺激の強い自慰行為の習慣化/幼少期のトラウマ/慢性的なストレス/うつ病や不安神経症などの精神疾患」等があります。

(※6)詳しくは→童貞でもEDになる?「初体験で勃たなかった」を克服する方法を紹介【年代別】EDになりやすい年齢は?各年代における症状の特徴も20代でEDになる原因は?治る?医師の見解と治し方

2.従来からの治し方・克服方法(※7)

詳しくは→心因性EDになったらどうすればいい?原因や治し方を解説

【ED治療薬服用】

ED治療の指針となる「ED診療ガイドライン」 (日本性機能学会/日本泌尿器科学会編集)(※8)では、 ED治療の第一選択肢としてのED治療薬が挙げられていますので、先ずはバイアグラ、レビトラ、シアリスの3大ED薬から医師と相談して服用し、勃起効果を確認しましょう。性行為に関して不安やトラウマがある方でも、バイアグラ、レビトラ、シアリス等のED治療薬を服用することで、EDの改善効果が期待できます。 ED治療薬を服用し、性行為が数回上手くいけば、不安が薄らぎ、心因性ED克服の大きな自信になります。

(※8)→ED診療ガイドライン第3版 (jssm.info)

〔当院推奨のED薬〕心因性EDの方に対しては基本的にどのED薬も有効ですが、当院では長時間作用型ED薬の「シアリス」と「ウデナフィル」をお勧めしています。 バイアグラやレビトラといった短時間作用型ED薬の場合、食事の影響で効果が変わりやすいことが知られています。また、効果の持続時間が5時間前後であるため服用のタイミングに気を使う必要があり、こうした要素は心因性EDの方の性行為前の緊張を余計に高めてしまう恐れがあります。その点、長時間作用型ED薬は食事の影響を受けにくく、効果時間も長いため心因性EDの方には最適なお薬です。シアリスは 30〜36時間 、ウデナフィルは 12〜24時間 効果が持続しますので、あらかじめ服用しておけばタイミングを気にする必要がありません。ただし、シアリスとウデナフィルは勃起促進の効果自体はややマイルドなお薬です。 ED症状が強い方にはバイアグラ100mgやレビトラ20mgといった高容量ED薬のほうが有効な場合もあります。

〔ED治療薬服用の注意点〕

ED治療薬で効果が無い場合には、第一に服用方法が適切であったかどうかをチェックする必要があります。チェックポイントは「内服したものの、性的刺激がなかった/飲酒していた/内服の時間が適切でなかった/食事(特に油物)を食べた後に内服した/ED治療薬の種類・容量が適切でなかった」等です。ご不安点があれば当院専門医にご相談ください。

【ED治療薬の特徴】

仕事でのストレスや疲れが極度に溜まっている場合、性行為に対して強い不安やトラウマがある場合、性行為の相手が合わない場合などで、性的刺激を感じられない心因性EDの場合、ED治療薬でも効果が発揮されない場合があるという特徴があります。そのため、最近は「ED治療薬に頼らない新しい治療法」が注目されています。

→下記の3.薬に頼らない新しい治療法項目を参照ください。

【精力剤服用】

精力剤とは、主に加齢により衰えてきた男性の性機能の改善効果が期待できるサプリメントです。精力剤には、加齢やストレスによる男性ホルモンの分泌低下を抑制するもの、男性ホルモンの分泌を促すもの、血流の改善や勃起に必要な栄養不足の補充により間接的に精力を回復・増強させる可能性があります。根本的にEDの症状を改善したい方は、 ED治療薬と併用して、勃起に必要なホルモン・栄養素を十分量摂取していくことが効果的です。当院ではED改善の補助となる可能性もある下記のサプリを推奨、取り扱っております。

(当院推奨サプリ)

〔DHEA〕この分泌量の低下を補うためにDHEAサプリメントの服DHEAは、性欲増大・精液の形成・筋肉量の増加・血圧や血糖値のコントロールなどに効果があり、海外では若返りホルモンと呼ばれ人気があります。しかし、DHEAの分泌量は20代をピークに減少し、40代では半分、60代では3割、80代ではほとんど分泌されなくなってしまいます。用は効果が期待されます。

〔亜鉛〕亜鉛は精液の原料で、精液の生産量が多ければ脳から射精を促す指令が出やすくなり、勃起しやすくなります。さらに、亜鉛は加齢によって減少する男性ホルモン(テストステロン)の減少を抑制する効果があります。しかし、亜鉛不足になるとテストステロンの減少が抑制されなくなり、EDの要因となりえます。当院では、市販のサプリメントより含有量の高い医療用の亜鉛や、併用する事で亜鉛の吸収効率を高めるビタミンB を取り扱っております。ED治療薬と共に、こうした栄養素の摂取をお勧めします。

〔マカ〕マカとは南米・ペルーに植生するアブラナ科の多年生植物の根を加工した、「天然のバイアグラ」と呼ばれる有名な精力剤です。マカにはタンパク質・亜鉛・アルギニンなどの必須アミノ酸が含まれていて、活力増強・精力増大・疲労回復・更年期障害の予防などの効果があります。

【精神安定剤服用】

ED治療薬を服用することで勃起機能が助けられ、それによって心因的要因が払拭され自信がつきEDが改善されるのですが、 ED治療薬を服用してもまだ精神的に不安定な状態が続いている場合には薬の効果が出にくくなります。こうした場合、 ED治療薬と精神安定剤の併用での服用が効果的です。精神安定剤は、精神を安定させる薬で、服用することでリラックス作用があります。性行為中に感じる不安や、焦り、緊張も精神安定剤を服用することにより改善、リラックスでき、ED治療薬本来の効果が発揮されやすくなります。ただし、精神安定剤はアルコールとの併用で、強い眠気やだるさを感じることがありますのでアルコールの摂取を避けてください。詳しくは→(※7)

【心理療法】

ED治療薬を服用しても改善がみられない場合は、心理療法が有効になるケースがあります。過去のトラウマや強いストレス、性行為に関する罪悪感や嫌悪感などを取り除くための手段として、カウンセリングを行います。専門家によるカウンセリングを複数回行うことで、ED治療薬で改善しなかった症状が改善するケースがあります。

3.薬に頼らない新しい治療法

ED治療の指針となる「ED診療ガイドライン」 (日本性機能学会/日本泌尿器科学会編集)(※8)では、 ED治療薬の効果が無い場合には、第一選択治療として、「陰圧式勃起補助具治療」「低強度体外衝撃波療法」による薬に頼らない新しいED治療が推奨されています。

【Vigor(ビガー) 2020治療】

陰圧式勃起補助具とは、筒状になった器具に陰茎を挿入した状態で中の空気を吸引し、陰圧をつくることで血流を促進させ勃起を補助する医療機器です。Vigor(ビガー) 2020は、国内で承認を得ている唯一の陰圧式勃起補助具です。心因性EDの場合でも30分以内の勃起状態維持が可能です。また、Vigor(ビガー) 2020を使用して、毎日勃起トレーニングすることで陰茎の血流・血管改善、EDの根本的治療効果が期待できます。

(※9)詳しくは→「ビガー2020」(vigor2020)陰圧式勃起補助具、薬を飲まない!通院不用!厚生労働省認可の新ED治療【陰圧式勃起補助具 ビガー020vigor2020)】をご存じですか?当院のビガー治療はどのような方に合うのかを解説ビガー(Vigor)2020を用いたトレーニングを徹底解説

【レノーヴァ(RENOVA)治療】

レノーヴァ(RENOVA)は、ED治療における低強度体外衝撃波療法の最新型装置で、イスラエルのダイレックス社が開発しました。世界70ヶ国で導入され、10万人以上の治療実績があり、世界的に注目されている治療器です。

レノーヴァで衝撃波を人工的に機械で発生させ、その衝撃波を陰茎に直接照射すると、陰茎内の血管を振動させて刺激します。血管が刺激されると、血管を形成するための細胞増殖因子が放出され、血管内皮細胞に作用します。血管内皮細胞に細胞増殖因子が作用することで、細胞分裂などを促進し、既存の血管から新しい血管が形成されていきます。こうしてレノーヴァは、衝撃波によ って血管そのものを増やすことで、性行為時だけでなくEDの症状を根本的に改善させる治療です。血流改善効果による勃起機能の根本的向上が期待されるため、心因性EDにも有効とされています。

(※10)詳しくは→ED衝撃波治療「レノーヴァ(RENOVA) レノーヴァについてレノーヴァ(RENOVA)の徹底解説~有効性・料金・評判~

《最後に》

当院は、10年以上の診療実績、60万件以上の診療件数のあるユナイテッドクリニック・グループに所属しており、ユナイテッドクリニック・グループでは豊富な治療経験に基づく安全性・有効性・経済性に配慮したED薬治療 (※11)を目指しております。勃起力に衰えを感じた際には、お一人で悩まず、当院の専門医師に、お気軽にご相談ください。来院不要のオンライン診療 (※12)を含め皆様のご来院を心よりお待ちしております。

(※11)→安全性・有効性・経済性に配慮したバイアグラの入手方法を解説

(※12)→ED治療のオンライン診療とは?バイアグラやレビトラなど処方可能な治療薬も紹介

当院は「レノーヴァ(RENOVA)」を2024年4月より導入いたしました。
なお、「ビガー(Vigor)2020」治療も行っております。
お問い合わせ先:ユニティクリニック上野院(0120-123-527

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監修者

院長 髙嶋 政浩

平成元年杏林大学医学部医学科卒業
平成元年杏林大学医学部附属病院
平成8年西部総合病院皮膚科・形成外科部長 就任
平成12年大手美容外科クリニック
令和3年ユニティクリニック