2024/2/13

ポルノ依存症でEDになる?主な症状やメカニズム、治療法について解説

AVなどのアダルトコンテンツに依存する「ポルノ依存症」は、EDを引き起こす可能性があると言われています。
「AVでマスターベーションはできるのに、現実の女性には興奮しない」という方は、ポルノ依存症によるEDを発症しているのかもしれません。

この記事では、ポルノ依存症とは何か、主な症状やEDを引き起こすメカニズム、治療法について解説します。

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ポルノ依存症とは?

ポルノ依存症とは、日常生活に影響を及ぼすほど、AVなどのアダルトコンテンツに依存してしまうことを指します。

依存の定義は「特定の 何かに心を奪われ、「やめたくても、やめられない」状態になることです。
(厚生労働省「依存症についてもっと知りたい方へ」より)

近年は、スマホやタブレット、パソコンなどでAVを見ることに依存する方が多く、「ネットポルノ依存症」と呼ばれることもあります。

ポルノ依存症については、明確な診断基準があるわけではありません。
しかし、以下のような兆候がある場合は、ポルノ依存症を疑っても良いかもしれません。

  • AVを見ることをやめられない
  • AVを見ることをやめようとすると、余計に見たくなる
  • AVを見ることに多くの時間をかけている
  • AVを見るために他の予定をキャンセルした
  • 現実の女性や性行為に興味がなくなってきた

ポルノ依存症の主な症状

ポルノ依存症の症状は、徐々に進行していきます。
最初は「兆候がある」という程度だったとしても、放置してしまうと症状が進行し、影響範囲が広がる場合もあるため、注意しなければいけません。

ここでは、ポルノ依存症になるとどんな症状があらわれるのか、どこまで影響するのかを具体的に解説します。

過激なAVを求めるようになる

AVを見ること自体が悪いわけではありません。
実際に、「AVを見たことがない」という男性はほとんどいないのではないでしょうか。

しかし、ポルノ依存症になると、現実離れした過激なAVを求める傾向にあります。

よくあるシチュエーションのAVでは満足できず、様々なジャンルのAVを見漁るようになったという方は、ポルノ依存症の兆候があるかもしれません。

現実の女性に興奮しなくなる

過激な内容のAVばかりを見るようになると、現実の性行為に物足りなさを感じてしまいます。
現実の女性に興奮しなくなったり、パートナーとの性行為に満足できなくなってしまい、次第にEDの症状があらわれる方も珍しくありません。

性欲がないわけではないのに、現実の性行為ができなくなってしまうため、ご本人にとっても辛い状況だと言えるでしょう。

AVをやめられなくなる

ポルノ依存症は、日常生活や人間関係に影響を及ぼす場合もあります。
依存症を克服するために、周りの方が「スマホを取り上げてAVを見られなくする」など、強硬な手段を取るケースもあるようです。

しかし、依存症を抜け出すのはそう簡単なことではありません。
ポルノ依存症になると、本人がやめたいと思っていても、AVを見るのをやめることができなくなります。

実際に、EDの症状に悩みつつも、AVはやめられないという方は少なくありません。

脳が正常にはたらかなくなる

AVを見ながら頻繁にマスターベーションをしていると、性的欲求によって分泌されるホルモンに脳が慣れてしまいます。
これにより、次第にホルモンバランスが乱れ、脳のはたらきにも影響を及ぼすと言われています。

脳が正常にはたらかなくなると、集中力や処理能力の低下を引き起こします。
「仕事でミスを繰り返す」「大学の試験で点数が取れない」など、日常生活に支障をきたすことも増えてくるでしょう。

やる気が出なくなる

人間の脳は、性的興奮を感じると「ドーパミン」というやる気物質を分泌します。
しかし、ポルノ依存症になると性的な刺激に慣れてしまうため、ドーパミンが上手く分泌されなくなってしまいます。

ドーパミンの分泌が上手くいかなくなると、いわゆる賢者タイムのような、性行為直後の無気力な感じが1日中続くようになります。

何事にもやる気が出なくなるので、日常生活への影響は計り知れません。

不安を感じやすくなる

ポルノ依存症になると、不安を感じやすくなると言われています。
AVを見ることがやめられず、やめられないことに不安を感じる方もいれば、AVを見られなくなったらどうしようと不安になる方もいるようです。

先ほど説明したドーパミンは、やる気を出すだけではなく、不安やストレスを軽減するはたらきもあります。
そのため、ポルノ依存症の方は、AVを見ることや性行為に対する不安だけではなく、日常生活における様々なシーンで不安を感じやすくなるでしょう。

うつ病を発症することも

ポルノ依存症の方は、不安やストレス、孤独や怒り、悲しみなどの否定的な感情から逃避するために、AVを見始めたというケースが多いです。

しかし、否定的な感情からの逃避にAVなどのアダルトコンテンツを頻繁に見過ぎてしまうと、EDだけではなく、うつ病の発症リスクも高まると言われています。

うつ病の方は自分を追い込む傾向にあるため、ポルノ依存症がさらに悪化して、抜け出せなくなる場合もあります。

ポルノ依存症がEDを引き起こすメカニズム

ポルノ依存症がEDを引き起こす原因は、主に以下の4つです。

  • 性的刺激に慣れてしまう
  • 現実とのギャップが生まれる
  • 陰茎の感度が鈍ってしまう
  • 神経や血管を傷つけてしまう

それぞれの原因について、詳しく見ていきましょう。

性的刺激に慣れてしまう

AVは創作物なので、現実にはありえないようなシチュエーションで、強い性的刺激が得られる作品も多数あります。

AVによる強い性的刺激に慣れてしまうと、一般的な性行為では満足できなくなり、結果的にEDになってしまうことがあるのです。

現実とのギャップが生まれる

AVの見過ぎは、現実とのギャップを感じさせる原因にもなります。
なぜなら、一般的な恋人同士が行うノーマルな性行為は、創作物であるAVの世界には不向きだと考えられているからです。

しかし、ポルノ依存症でAVを見過ぎると、どちらが現実なのかを脳が正常に判断できなくなってしまいます。
現実世界でのノーマルな性行為に興味をもてなくなり、EDを引き起こしてしまうのです。

陰茎の感度が鈍ってしまう

人間の体は強い刺激を受け続けると、弱い刺激を感じにくくなるという性質があります。
そのため、AVを見ながら頻繁にマスターベーションをすると、陰茎の感度が鈍くなるリスクがあるのです。

陰茎が強い刺激に慣れてしまうと、一般的な性行為では性的刺激を感じなくなり、EDになる場合もあります。

神経や血管を傷つけてしまう

ポルノ依存法によるマスターベーションのやり過ぎは、陰茎の神経や血管を傷つける恐れもあります。

勃起には、脳や神経、血管、ホルモンが密接に関わっています。
性的刺激に脳が興奮したとしても、陰茎内の神経や血管が正常にはたらいていなければ、勃起できなくなってしまうのです。

ポルノ依存症によるEDの治療法

ポルノ依存症によるEDの治療は、以下のステップで進めましょう。

  • マスターベーションの頻度・回数を減らす
  • AVを見ずにマスターベーションしてみる
  • クリニックでのED治療を始める

それぞれのステップについて、詳しく説明します。

マスターベーションの頻度・回数を減らす

ポルノ依存症によるEDを克服するには、マスターベーションの頻度と回数を減らすことを意識してみてください。

「マスターベーションしたい」「AVを見たい」という気持ちを抑えて我慢することで、いわゆる禁欲状態になります。
パートナーとの性行為を求めるようになり、性的興奮も覚えやすくなるため、勃起も促されるはずです。

AVを見ずにマスターベーションをする

ポルノ依存症によるEDを治すには、過激なAVやマスターベーションによる強い刺激から脱却しなければいけません。

そこで、まずはAVを見ずにマスターベーションするという方法を試してみてはいかがでしょうか。
AVではなくパートナーとの性行為を想像しながら、マスターベーションをしてみるのです。

これを続けることで、徐々にAVと現実とのギャップが埋まり、実際の性行為でも性的刺激を感じやすくなるでしょう。

ED治療を始める

神経や血管のはたらきを正常に戻し、陰茎の感度を高めるためには、専門クリニックでED治療を始めることをおすすめします。

治療といっても特に難しいことはなく、基本的にはED治療薬を服用するのみです。
ポルノ依存症によるEDの場合も、ED治療薬の服用によって改善が見られるケースがあります。

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ポルノ依存症によるEDは治療できる!オンライン診療を活用しよう

近年は、スマートフォンやインターネットの普及により、以前よりも簡単にAVなどのアダルトコンテンツを視聴できるようになりました。
簡単にAVを見られるようになったからこそ、ポルノ依存症に苦しむ方も増えています。

AVを見る頻度や回数が増えるとEDになりやすくなり、パートナーとの関係が悪化してしまうケースもあります。
早期に気づいて自分自身で改善できれば良いですが、ポルノ依存症の状態が長く続き、EDの症状が深刻化している場合は、ED治療を始めることも検討してはいかがでしょうか。

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ポルノ依存症によるEDにお悩みの方は、ぜひお気軽にご相談ください。

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監修者

院長 髙嶋 政浩

平成元年杏林大学医学部医学科卒業
平成元年杏林大学医学部附属病院
平成8年西部総合病院皮膚科・形成外科部長 就任
平成12年大手美容外科クリニック
令和3年ユニティクリニック