2024/5/16

足ピンオナニーのやめ方とオナニーのメリットについて徹底解説

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1.オナニーに対するプラス評価

【オナニーに対する評価の歴史】

〔江戸時代のプラス評価〕
会津藩の国学者・沢田名垂(さわだなたり)が『阿奈遠可志(あなをかし)』でオナニーについて仏の教えとして素晴らしいと賛辞を記しているように、江戸時代の庶民層はオナニーに対する宗教的なタブーも罪悪感の意識もなく、男性が当たり前に行うものとして認識されていました。

〔明治以降のマイナス評価〕
明治時代の近代化に伴って日本に流入してきたキリスト教文化をベースとした西洋の価値観からオナニーに対するタブー視が始まりました。西洋社会においては、18世紀以前から、生殖を目的としない射精、つまりオナニーや腟外射精は、神に対する背徳行為とされていました。18世紀に入ると、オナニーを行うことは、身体や精神に有害であるという「オナニー有害論」(現代医学では根拠がないとされています)が強くなりました。

〔大正時代〕
「オナニー有害論」の一方で1900年代前半から「オナニー無害論」も始まりました。

〔昭和以降のプラス評価〕
1960年代頃には、個人の選択が重要であるという価値観が徐々に広がり「オナニー容認」の流れも生まれてきました。そして1979年10月に日本性教育協会から発行された専門誌『現代性教育研究』に、オナニーの効用について記述され、オナニーは性欲をコントロールする上でも、自らの性をポジティブにとらえるためにも必要な行為であるという考えが主流になっていきました。そして、2000年代には、中学校の保健体育の教科書に「健康であれば、女子も男子もオナニーの回数で悩む必要はない」と記述され、オナニーが肯定的に認識されるようになりました。

【WHOが推奨するセクシャルヘルス】

最近では、オナニーの肯定的評価の流れの中で、世界保健機関(WHO)は、人間が健康を維持し長生きするための方策として「セクシャル・ヘルス(性の健康)」を推奨しています。なぜならば、人間が性行為・オナニーを行う大きな理由は快楽を求めてのことですが、性的快感を得るとで、新陳代謝が活発になり、免疫力がアップするとされるからです。20歳以上の男女の場合、世界平均で週3回以上の性行為・オナニーでオーガズムを体験することで、病気に罹患しにくい健康な体になるとWHOは提言しています。

2.医学に裏打ちされたオナニーメリット

オナニーによる射精は体に以下のような様々な良い効果をもたらすことが分かってきました。

【免疫力が高まる】

〔免疫グロブリン増加〕
赤ちゃんが風邪をひきにくいのは母乳に含まれる免疫グロブリンの働きのためともいわれています。免疫グロブリンは、様々な病気の治療薬としても使用されるほど、免疫力向上に効果がある物質です。そして、オナニーやSEXによるオルガスムスを感じると免疫グロブリンが増えるという研究報告もあります。

〔白血球増加〕
オナニーには異物から身体を守る「白血球」を増やす効果も期待できます。ストレス誘発ホルモンである「コルチゾール」には、免疫力を下げる効果があります。しかしオナニーをすることで分泌される「オキシトシン」が、そのコルチゾールの分泌を減少させ、結果として免疫力の向上につながります。

〔エンドルフィン分泌〕
オナニーで分泌されるエンドルフィンは、ストレス発散効果もあります。日々の生活は、健全な心身があってこそです。心身ともに疲れ切った時こそ、ストレス発散効果が期待できるオナニーをするべきなのです。

〔サイトカイン分泌〕
オナニーは良質な睡眠をもたらし、良質な睡眠は免疫力の向上を手助けしてくれます。その免疫力アップの源にあるのが、睡眠中に分泌される「サイトカイン」です。サイトカインは、主に白血球などの免疫系細胞から分泌されるタンパク質で、免疫機能や炎症において重要な働きを担い、病原体から身体を守ってくれます。

〔前立腺癌リスク低減〕
オナニーは前立腺ガンのリスクを低下させることも分かっています。アメリカの医学誌「JAMA」では、20代男性が月に21回以上射精していれば、射精しなかった男性に比べて前立腺がんにかかるリスクが20%以上下がると報告されています。

【男性ホルモンが増える】

射精の前後で男性ホルモン(テストステロン)の値は、射精に向けて上昇し、射精後は低下することがわかってきています。したがってオナニーによる射精でも男性ホルモンは一時的に増加すると考えられます。テストステロンは、筋肉や骨格の成長を促し、性欲や性衝動を高めて勃起を促し、活動的な精神状態に導く作用があります。テストステロンの分泌量は、20歳代をピークに減少しますが、オナニーによる射精で、テストステロンを一時的に増やせる点は射精の大きな効果といえます。

【筋肉がつきやすくなる】

筋肉を増やしたいと筋トレなどをしている方にとっては、テストステロンは必要不可欠であり、テストステロンの分泌が少ないといくらトレーニングをしても、筋肉量の多い理想的な体を手に入れることは難しいと言えます。オナ禁をすると7日目にテストステロン値が一時的に上昇するという研究報告がありますので、テストステロンの量が最大になるのは、オナニーして7日目になります。7日目に筋トレして、直後にオナニーを行えば、理想的なルーティンが構築できます。なお、高い頻度でオナニーを行うとテストステロンの値が減少し、筋トレの効果が出にくくなるので注意しましょう。

【ストレス解消になる】

オナニーにより射精するときには脳内神経が刺激され、ドーパミンが大量に分泌されます。ドーパミンの分泌によって得られる快感によって、日頃のストレスや精神的な疲労を発散できるというのが、射精の大きなメリットです。

【睡眠の質が高まる】

就寝前のオナニーによる射精後には、プロラクチンという脳内物質が分泌され、リラックスした状態になります。また、同様に就寝前のオナニーによる射精で分泌されるオキシトシン、セロトニン、ノルエピネフリンは、ストレス軽減やリラックスと関係が深いため、ストレスのない心地よい疲労感の中で質の良い睡眠が得られるようになります。

【EDを予防できる】

睡眠不足はEDの原因となりますので、就寝前のオナニーによる睡眠の質の向上はED予防・改善効果か期待できます。また、筋肉は意識的に鍛えなければ衰えていきます。ペニスも性行為、オナニーによる射精を行わないと衰えやすくなります。オナニーによる射精を繰り返すことで、恥骨からお尻にかけての位置にある骨盤底筋という筋肉を鍛えることができます。EDを予防して十分な勃起を得るためにも、オナニーによる射精を繰り返し、ペニス周辺の筋肉を鍛えましょう。

【精子の質が上がる】

男性の精嚢には、約72時間で精液が満たされるとされています。精液がいっぱいになった状態が続くと新しい精液が作られなくなり精子の質が下がってしまう懸念があります。

【頭痛の緩和】

こめかみの辺りがズキズキ痛む偏頭痛などの頭痛に苦しむ患者の3分の1が、セックスで頭痛が緩和されたとの報告もあります。天然の鎮痛剤で、オナーにでも分泌されるエンドルフィンが痛みを麻痺させる可能性があるとされています。

【注意点】

射精もやりすぎはよくありません。適切な射精回数を意識して、個人差はありますが、若い男性ならば週5~6回、40代の男性でも週1~2回程度は射精するとよいでしょう。

3.適切なオナニーと不適切なオナニー

上記で述べたように、定期的な性行為・オナニーによるオルガスムスは男性の健康的な生活を維持するために必要とされています。しかし、全てのオナニーが適切であるとはいえません。以下に、適切なオナニーと不適切なオナニーを説明します。

【適切なオナニー】

以下の点を参考にしてください。特に、②③は後述する足ピンオナニーをやめる方法として重要です。

② 陰茎はやさしく握る/手はゆっくり動かす/包皮はなるべく剥いて行う

③ 体はリラックス(特に足に力を入れない、足ピンの癖がある人は、あぐらの姿勢でオナニーができるように努力)

腰を振って行う/潤滑剤を使用する/コンドームを使用する

⑤ アブノーマルなAV等は避ける

【不適切なオナニー】

不適切なオナニーの場合、ペニスや脳が過度な刺激に慣れてしまい、膣内射精障害(ED・遅漏の場合もある)になるリスクが高いとされています。膣内射精障害はEDと違って勃起、挿入、行為のあいだの勃起維持も可能ですが、膣内での射精に至らない症状です。特にリスクが高いオナニーが、足ピンオナニー、強グリップオナニー、床オナの3種類です。いずれも膣圧に比べて刺激が強すぎ、またセックスのときとあまりに体勢が異なるという問題があります。

〈足ピンオナニー〉
ベッドに寝そべって、スマホの画像や動画を見ながらオナニーするときに、もし足をまっすぐピンと伸ばしていたら該当します。足をまっすぐ伸ばした状態で、セックスした経験はないと思います。足ピンオナニーに慣れると、足を曲げてする通常のセックスで射精できなくなります。ただ、足ピンオナニーは非常に気持ち良く、半勃起で射精したりもよくあるほどですが、セックスで半勃ちだと挿入すら困難になります。
また、足ピンオナニーは、「通常のセックスにはない前立腺の刺激」で通常のセックス時 よりも快感が増幅されているとの見解もあり、快感のありようが通常のセックスと違い 過ぎます。

〈強グリップオナニー〉
男性が自慰行為をする際の、握力の平均は4~5㎏と言われています。一方で強グリップオナニーを習慣化している男性の陰茎を握る際の握力は2倍から3倍の10㎏。自慰行為で強い刺激になれてしまうと、女性の膣内刺激で射精することができず、膣内射精障害になってしまいます。

〈床オナ〉
うつ伏せになり、床にペニスをこすりつけて射精するのが床オナです。「体重をかけて圧迫する刺激の強さ、半勃起でも射精可能な気持ち良さ、セックスではありえない不自然な体勢」による過度な刺激により、膣内射精障害の直接の原因になります。オナニーとしての気持ち良さは格別で、なかなかやめられない人が多い床オナですが、ただこれを続けていると、膣内射精障害の発症リスクを高めます。

4.足ピンオナニーのやめ方について

以下の説明は、医学的側面ではなく、参考情報としてお読みください。

【足ピンオナニーのリスク】

〔例外性〕
オナニーのやり方についてアンケート調査がありました。(※1)アンケート調査 では、手を上下にピストン運動させる通常のオナニーが90%以上、足ピンオナニーは8%程度で、足ピンオナニーは10人中1人いるか、いないかの例外的なオナニーという結果でした。足ピンオナニーに慣れてしまった方の中には通常のオナニーと思っている方も結構いらっしゃいますが、例外的なオナニーです。正常な性生活での膣内射精ができなくなってしまうリスクが極めて高いオナニーであることをしっかりと認識し、幸せな家庭生活に向けて、足ピンオナニーをやめる努力を一刻も早く始めましょう。

(※1)→オナニー国勢調査(全国男性自慰行為調査 2017) | TENGAヘルスケア 公式サイト (tengahealthcare.com)

〔依存性〕
足を伸ばして力を入れる体勢のため下半身に力が入りやすく、男性の場合は無意識に前立腺が刺激されている可能性もあり、強烈な快感を伴う射精となります。そのため、1度ハマるとかなりの確率で常習化しやめられない依存性があります。徐々に足ピンオナニー以外のオナニーの回数を増やす等、やめるための意識的努力が必要です。

〔強烈刺激の時短性〕
足ピンオナニーは時短オナニーです。強烈な快感で即射精となります。
通常の性行為は時短ではありませんので、時間をかけてオナニーを行い射精する感覚への意識の転換が必要です。

【足ピンオナニーのやめ方】

足ピンオナニーの最大の問題点は、「通常のセックスと全く異なる足をピンと伸ばした姿勢でしか射精できない点」です。したがって、足をピント伸ばさない、通常のセックスに近い姿勢での射精回数を増やすことが改善のポイントです。足ピン以外の通常のセックスでの射精に近い姿勢としては、「あぐらオナニー」「腰ふりオナニー」が有効とも言われています。

【あぐらオナニー】

普通にあぐらをかきます。壁などを背もたれがわりにしてもOKです。あとはただ、いつものようにオナニーしてください。あぐらオナニーの最大の特徴は姿勢であって、それ以外のところに際立った目新しさがあるわけではありません。あぐらをかくと足ががっちり組まれ、簡単には伸ばせなくなります。そうする事で下半身に負荷をかけず、前立腺のアシストなしに射精するオナニーが可能になるわけです。あぐらオナニー成功のポイントは以下のとおりです。

〔ポイント1〕勃起するまでは手を強く使わない
勃起状態になるまで待ってからしごき始める事です。自然にそそり立つのが理想ですが、オカズの映像や動画を見るなどして勃起を促しましょう。ただし、なるべく手で直接強く触るのは、刺激に反応してある程度大きくなってからにしましょう。

〔ポイント2〕低刺激で時間をかけてしごく
あぐらオナニーに切り替えるには、刺激の強さも変えるべきです。手でしごく際も、強く握り過ぎてはダメ。生卵を握るときのようにやさしく、ほどほどの握力でしごくようにしましょう。

〔ポイント3〕必要に応じてグッズを使う
あぐらオナニーの特徴は、「あぐらで行なう」「低刺激で行なう」「時間をかけて行なう」ですが、これらは全て、足ピンオナニーと真逆であるため、最初のうちはなかなかなじめないと思います。そのため、手を使ってのほど良い刺激などに難しさを感じたら、必要に応じてグッズの力を借りるようにしましょう。あぐらオナニーする時に、足ピンオナニーよりも徐々に刺激を減らしていくのに役立つアイテムを説明します。ポイントは、「低刺激」「リアル膣感」です。あぐらオナニーの快感を、補助グッズで増幅しましょう。

〈低刺激オナホール〉
まったりと時間をかけたオナニーの特訓には低刺激オナホールは有効ともいわれています。手でしごくとどうしても足ピンオナニーの癖が出て、気づくと強く握ってしまいがちです。挿れたか挿れてないかわからないくらいの「低刺激オナホール」を使い、亀頭の性感アップを目指してみましょう。

〈コンドーム〉
ゴムをかぶせる事で手によるグリップを多少なりと和らげます。また、ローションをコンドーム内に注いでから使用すれば、女性の膣に挿入したか、お口でくわえてもらったかのような感覚に近づきます

〈必須アイテムのローション〉
オナホールを使うにもコンドームを使うにも、ローションなしでは全然うまく行きません。あぐらオナニーに補助グッズを使う際は、基本ローションは必要と考えましょう。あぐらオナニーは時間をかけて行うオナニーですので、ぬめりが10分程度は持続する、なるべく乾きにくいローションが良いでしょう。

【腰ふりオナニー】

足ピンオナニーのもう1つの特徴は「腰が一切動かないオナニー」である点です。通常の性行為では腰を振って射精しますので、腰ふりオナニーは現実のセックスに近い体勢でオナニーを行えます。オナニーでありながら、実践演習としても大変有効です。そして、腰ふりオナニーに必要になるのが、ペニスを挿入する「膣」に見立てた「オナホール」です。「ハンドホール」ならば床や机に固定し、「据え置き型」ならそのまま膣のかわりにするわけです。オナホールにローションを注入し、しっかり勃起したところで挿入します。実際の性行為に近い状態で、足ピンオナニーではないオナニーが可能となります。

《最後に》

当院は、10年以上の診療実績、60万件以上の診療件数のあるユナイテッドクリニック・グループに所属しており、ユナイテッドクリニック・グループ(※2)では豊富な治療経験に基づく安全性・有効性・経済性に配慮したED薬治療(※3)を目指しております。勃起力に衰えを感じた際には、お一人で悩まず、当院の専門医師に、お気軽にご相談ください。来院不要のオンライン診療(※3)を含め皆様のご来院を心よりお待ちしております。

(※2)→法人概要

(※3)→安全性・有効性・経済性に配慮したバイアグラの入手方法を解説

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監修者

院長 髙嶋 政浩

平成元年杏林大学医学部医学科卒業
平成元年杏林大学医学部附属病院
平成8年西部総合病院皮膚科・形成外科部長 就任
平成12年大手美容外科クリニック
令和3年ユニティクリニック