2024/8/22
バイアグラの歴史・開発経緯や改良の歴史を徹底解説
1.バイアグラの歴史
【海外の歴史】
1996年にアメリカのファイザー社によるシルデナフィルの特許申請がアメリカで承認され、1998年3月27日にアメリカで初めてバイアグラが販売されました。世界で始めて、服用するだけでEDが改善されるという画期的な薬として登場し、瞬く間にマスコミや口コミでそのすばらしい評価は広がりました。そのため開発されて、ほんの数ヶ月のあいだに300万人以上に処方されるという爆発的なヒットとなりました。アメリカで販売されてから半年程度という短期間でEU(ヨーロッパ連合)でも承認されるなど爆発的な勢いで全世界に広がっていきました。しかし、服用上の併用禁忌を確認せず、ニトログリセリン(狭心症治療薬)服用中の男性などが、個人輸入のバイアグラとの併用で死亡する事故が発生し、服用上での併用禁忌の注意喚起がなされ沈静化しました。なお、現在はVIATRIS(ヴィアトリス製薬株式会社、ファイザー社のアップジョン事業部と米国ジェネリック医薬品メーカーのマイラン社による統合新会社)へ製造販売承認及び販売が移管されています。
【日本の歴史】
〔国内先発薬〕
海外同様、日本でもバイアグラは性生活を助ける夢の薬であるという噂が広がり、厚生省で承認される前からバイアグラを手に入れようと個人輸入する人が後を絶ちませんでした。しかし医師ではない一般人では、同時に服用禁止の薬(禁忌薬)の正しい知識が少なく、例えばバイアグラと併用禁止であるニトログリセリンと同時に使用してしまい、セックスの前後に突然死してしまう事件が何件も起こりました。この突然死がきっかけで、正しい知識を持たないまま個人輸入をする人がいて危険であると厚生省が判断し、1999年1月25日に日本でもバイアグラの製造が認められ、3月21日に販売が開始されました。外国で販売されてから厚生省で薬が承認されるまで一般的に3年程度かかりますが、バイアグラはアメリカで販売されてから10ヶ月という異例のスピードで承認されています。短期間で製造が認められることは大変少なく、10ヶ月という期間はがんや心臓病などの緊急性が高い薬の場合に限られると言われています。このことからバイアグラの人気がものすごく、死亡事例が発生しているため、承認まで3年も時間をかけてはいられないと厚生省が判断したことが推察できます。
〔国内ジェネリック薬〕
日本では2014年5月13日にバイアグラの特許が完全に切れ、東和薬品、陽進堂、あすか製薬、アルフレッサファーマ、本草製薬、キッセイ薬品、江州製薬、富士化学工業、日医工など様々な会社でジェネリック薬「シルデナフィルクエン酸塩錠」が開発されています。そのため、バイアグラのジェネリック医薬品が国内の病院でも処方されるようになってきており、バイアグラがさらに普及しています。ジェネリック薬でも、先発薬のバイアグラと同等の効果が期待できます。価格もバイアグラの半額程度で購入できるため、低予算でED治療を始められます。
2.バイアグラの開発経緯
【狭心症薬としての臨床試験】
イギリスにあるファイザー社の研究機関で、1990年頃から狭心症の治療を目的とした薬の研究がはじめられました。バイアグラの有効成分であるシルデナフィルは、もともと心臓血管の問題を治療するために開発されました。動物実験では、それは適度にうまく機能しているようでしたので、人間でテストするために、1990年代初頭に第1相臨床試験が行われました。しかし、シルデナフィルを用いた狭心症の臨床試験が行われましたが、狭心症に対して効果が薄くファイザー社では失敗と判断され、薬の回収が行われて廃棄される予定でした。
【偶然の発見】
しかし、この臨床試験に参加した多くの男性に奇妙な行動がありました。
〈奇妙な行動1〉
ある看護師が臨床試験のベット上で参加した多くの男性について次のような行動がある事を発見し、開発責任者に報告しました。
・「多くの男性がうつぶせに横たわっている」
・「男性たちは勃起して当惑していた」
つまり 血管が拡張しているのは心臓ではなく、むしろ陰茎のようだと推測されました。
〈奇妙な行動2〉
・臨床試験に参加した男性はなぜか薬を返さなかったようです。
薬を返さない理由を確認すると、シルデナフィルを臨床試験で服用して勃起を促す効果があるからとわかりました。
この偶然の発見がきっかけで狭心症からED治療薬に分野をかえて開発が継続されることになり、1998年3月27日にアメリカでED治療薬バイアグラが販売されました。
【その他の例】
今ではAGA治療の有効成分として有名な「フィナステリド」という有効成分は、メルク社が製造した前立腺肥大の治療薬「プロスカー」に使用されました。その後、この薬を服用した後の抜け毛が減少したという患者の報告を受け、「プロペシア」という名前で男性型脱毛症の治療薬が認可される例がありました。
3.バイアグラの長所と短所
【バイアグラの種類】
バイアグラの先発薬は、ヴィアトリス製薬から販売されています。錠剤タイプとフィルムタイプの2種類があります。
製剤名 | ・バイアグラ錠25mg/50mg ・バイアグラODフィルム25mg/50mg |
有効成分 | シルデナフィルクエン酸塩 |
製造販売元 | ヴィアトリス製薬株式会社(2021年9月よりファイザー社から移管) |
バイアグラのジェネリック医薬品は、日本国内で多くの会社から製造販売されています。
製剤名 | シルデナフィルクエン酸塩錠 |
有効成分 | シルデナフィルクエン酸塩錠 |
製造販売元 | 東和薬品、陽進堂、あすか製薬、アルフレッサファーマ、本草製薬、 キッセイ薬品、江州製薬、富士化学工業、日医工 |
【バイアグラの長所と短所(※1)】
長所 | 短所 | |
---|---|---|
強さ | 海外薬100mgは強い | 50mgは中程度、25mgは弱い |
勃起効果までの時間 | 1時間程度待つ必要あり | |
副作用 | 副作用は出やすい | |
食事の影響 | 食事をすると効果低減顕著 |
(※1)→バイアグラ100mgの根強い人気と安心でお得な服用を徹底解説
【バイアグラ100mgの安全性・有効性(※1)】
〔安全性〕
当院が所属するユナイテッドクリニック・グループ(※2)では10年以上の診療実績と60万件以上の診療件数がありますが、重篤な副作用を生じた例は1例もありませんので、ご安心ください。
〔有効性〕
ユナイテッドクリニック・グループでは、バイアグラ(ジェネリックを含む)の処方実績では、25mgまたは50㎎が約6割そして100mgが約4割を占めています。つまり、バイアグラ服用者のうち、25mg、50mgでは十分な勃起効果が得られない患者様が約4割いらっしゃるということになります。そして医師の管理の下で副作用の心配なく長期間にわたり100mgの服用を継続し、ご満足頂ける性生活を送られています。
(※2)→法人概要
【安全を考慮したバイアグラの処方方針(※1)】
当院の処方方針は、勃起効果が確実な100mgを推奨しますが、処方は患者様のご意向を尊重して処方いたします。100mgの処方を強要することはありませんのでご安心ください。
〔25mg処方方針〕
高齢の方、健康状態に不安がある方の第2選択薬。
〔50mg処方方針〕
65歳以下、健康で軽症ED(勃起不全自覚)の方向けの第2選択薬。
中等以上ED(勃起しないことがある)の方には100mgを推奨します。
〔100mg処方方針〕
確実な勃起力を獲得するための第一選択薬。
【バイアグラのお得な購入方法】→(※1)
当院はジェネリック薬ご連絡ください経済性を患者様に十分享受いただけるように「まとめ買い優待制度」を実施しています。バイアグラジェネリック100㎎の例は以下のとおりです。なお、使用期限は2年以上ありますので、まとめ買いもご安心です。
ご不明点があれば⇒上野院(0120-123-527)まで。
《まとめ買い優待制度》(再診価格1錠1,550円)
購入錠数 | 6錠 | 10錠 | 16錠 | 20錠 | 50錠 |
---|---|---|---|---|---|
おまけ | +1錠 | +3錠 | +5錠 | +6錠 | +20錠 |
割引 価格※ |
1,550円 割引 |
4,650円 割引 |
7,750円 割引 |
9,300円 割引 |
31,000円 割引 |
1錠当り単価 | 1,550円が 1,329円 |
1,550円が 1,192円 |
1,550円が 1,181円 |
1,550円が 1,148円 |
1,550円が 1,107円 |
4.バイアグラ改良の歴史と3大ED治療薬の誕生
【改良の歴史】
世界中でヒットしたバイアグラですが、上述した【バイアグラ50mg・100mgの長所と短所】にあるように短所もありました。それは、頭痛などの副作用が出やすい点、食事をすると勃起効果が低減しやすい点、勃起効果が現れるまでに約1時間かかる点です。そのため、バイアグラの改良開発が行われ、バイアグラの短所を補う新ED治療薬レビトラやシアリスが開発され、バイアグラ・レビトラ・シアリスの3大ED治療薬が誕生しました。特徴は以下のとおりです。
バイアグラの短所 | レビトラの特徴 | シアリスの特徴 | |
---|---|---|---|
強さ | 国内薬50mgは 強さは中程度 |
レビトラ20mgはバイアグラ50mgより強い | シアリスはバイアグラ50mgより弱い |
効果発現 までの時間 |
勃起まで 1時間程度 |
勃起まで 15~30分 |
勃起まで 2時間程度 |
持続時間 | 6時間 | 8時間 | 36時間 |
副作用 | 副作用は出やすい | 同左 | ほぼない |
食事の影響 | 食事をすると 効果低減顕著 |
多少軽減 | ほぼない |
【3大ED治療薬の使い分け】
バイアグラの改良型新薬は開発されましたが、どのED治療薬も一長一短で万能ではありません。そのため、ED治療薬を選ぶ際に、「強さ」「効果発現までの時間」「持続時間」「副作用」「食事の影響」などのどの点を重視するかの目的を明確にすることで、効果的な勃起効果が期待できます。
目 的 | 推奨ED治療薬 | 備 考 |
---|---|---|
勃起の強さを重視 | バイアグラ100mg | 勃起効果は最も強い |
直ぐの硬い勃起重視 | レビトラ20mg | 即効性ある勃起効果重視の方 |
副作用回避を最優先 | シアリス20mg | 勃起効果は弱い |
持続時間を優先 | シアリス20mg | 服用のタイミングを気にしたくない方 |
食後の服用を最優先 | シアリス20mg | 勃起効果は弱い |
5.バイアグラの勃起効果の増大方法
【性行為時の勃起効果の増大方法】
〔不安・緊張を和らげるポゼットの併用〕
ポゼットはダポキセチンを主成分とした早漏治療薬「プリリジー」のジェネリック医薬品です。
ダポキセチンを服用すると精神に安定をもたらす神経伝達物質であるセロトニンの量が増加し、相対的に興奮、緊張・不安の源となるアドレナリンの量が少なくなり緊張・不安が和らぐ効果がありますます。勃起できるかの不安が大きいと勃起が抑制されてしまいます。そこで、ポゼットを服用し、セロトニン増加による緊張・不安軽減効果により、勃起抑制を軽減することが期待できます。そして、不安が軽減された状態でのED治療薬の同時服用による更なる勃起力増大効果が期待できます。
当院では勃起時の不安軽減のために、医師の診断の下でのED治療薬とポゼットの同時服用を推奨しています。なお、ポゼットにも、頭痛やめまい、吐き気などの副作用がありますが、基本的に深刻な症状を招くことはなく、服用回数の増加に伴い症状が収まることが多いです。
バイアグラもポゼットも効果発現までの時間が約1時間ですので、性行為1時前に同時服用がお勧めです。ポゼット効果で、不安軽減だけでなく、約75%の方に3~4倍の勃起維持時間の延長効果も期待できます。
【日頃からの勃起効果の増大方法】
〔加齢で減少する男性ホルモンの補充〕
〈男性ホルモン(テストステロン)〉
男性性機能で話題となる「男らしさの象徴である男性ホルモン(テストステロン)」は勃起などの男性性機能や骨格・筋肉の形成に関与しています。そして、テストステロンの分泌は男性では20代がピークで、そのあとは加齢とともに分泌量が低下して40代ではピーク時の半分程度まで減少してしまいます。そのため、40代から60代の男性ではテストステロンの分泌低下にともない、性欲低下や勃起障害などが現れることも少なくありません。注射・手術といた身体的リスクを伴う治療ではなく、手軽な「加齢に伴う男性性機能低下を抑制する日頃の対策」の一つが〈DHEAの毎日服用〉〈医療用亜鉛の毎日服用〉です。
〈DHEAの毎日服用〉
DHEA(デヒドロエピアンドロステロン)は副腎や性腺で合成されるステロイドホルモンの一種で、男性ホルモンの原料になるホルモンです。DHEAのもつ抗酸化作用は、体の酸化、つまり体の老化を防ぐ働きがあるとされ、アンチエイジング作用が注目され若返りホルモンとも呼ばれます。DHEAは男性ホルモンとしての性質もあり、性欲や精力と関わりがあります。一生を通じてのDHEAの分泌量は、20代前半のピークから減少し40代ではピーク時の半分程度まで減少します。したがって、当院処方のDHEAサプリメントを毎日1錠服用することで、加齢と共に減少するDHEAを手軽に補うことができ、老化防止・若返り・勃起など男性性機能改善が期待できます。(※3)
〔日本人が不足しがちな亜鉛の摂取〕
〈亜鉛の関与する男性性機能〉亜鉛は男性性機能維持に関与するためセックスミネラルとも呼ばれます。亜鉛が不足すると、男性の性機能不全が起き、男性ホルモン(テストステロン)の生成・分泌が低下し、精子の減少、性欲の減退、勃起不全・ED等の症状が現われる懸念があります。
〈亜鉛の不足現状〉推奨される亜鉛摂取量は成人男性で11mg/日程度ですが(※4)、日本人成人男性の実際の摂取量は9mg未満で推奨量よりも不足気味です。(※5)
(※5)untitled (mhlw.go.jp)のP.72~参照
〈ED治療のための医療用亜鉛〉→(※6)・亜鉛摂取には上限があり1日当たり40mg、推奨摂取量は健康な成人男性は11mg/日程度と言われていますが、ED治療で亜鉛不足治療の場合には医師の判断で20~30mg/日の服用をする場合もあります。ED治療を効果的に行うためには、過剰摂取による健康被害を避けつつ効果的な最大適量亜鉛摂取を医師の診療に基づき行うことが大切です。
・コンビニ、ドラッグストアの市販品亜鉛サプリメントは健康維持目的としては有効 (※7)ですが、ED治療の一環としての亜鉛の摂取は、医師監修の下で製造した医療用亜鉛を医師の指導の下で服用することをお勧めします。
・当院の医療用亜鉛「Medical Doctor’s Select亜鉛」は市販品に比べ成分の含有量が 多く、乳幼児の粉ミルクにも含まれる「グルコン酸亜鉛」で吸収率が通常吸収率30%が60%(※8)まで高まるとされており効果が感じやすいでしょう。
(※6)→亜鉛はEDに効く?亜鉛とED薬の同時摂取について解説
(※7)→サプリでEDは改善する?薬局・ドラッグストアで買える市販品の効果や即効性について
(※8)→pc1_tenkabutu_gluconiczn_261105.pdf (fsc.go.jp)
【ED治療薬の勃起効果低下の原因と改善策】→(※9)
〔EDガイドライン〕
ED治療薬が効かない原因のうち81%は、不適切な服用方法にあることがわかっています。ED治療の指針である「ED診療ガイドライン」では、不適切な服用方法として、次のような例が紹介されています。(※10)。
・油っこい食事後の服用
・性的刺激をしていない
・内服のタイミング間違い
・数回しか試さなかった など
バイアグラ・レビトラ・シアリスの3剤全てにおいて、上記の改善指導で41.5~59%が救済されたとされています。(※10)ED治療薬を使っても効果がないと感じている場合、まずは適切な方法で服用しているか確認しましょう。
〔具体的原因〕
ED治療薬が効かない具体的原因として、次の7点が考えられます。
・食後にED治療薬服用
・性的刺激が不足
・服用前の過度な飲酒
・ED治療薬毎に異なる勃起効果発現タイミングに合わせて性行為ができていない
・薬の用量(mg)不足
・服用したED治療薬との相性が悪い
・医師の診察なく自己判断で個人輸入品、偽造品・粗悪品を服用している
〔改善策〕
ED治療薬が効かないときに行うべき改善策は、次の7点です。
・空腹時に服用
・十分な性的刺激を脳・陰茎で感じる
・服用前の過度な飲酒厳禁
・ED治療薬毎に異なる勃起効果発現タイミングを理解する
・医師と相談してED治療薬の用量(mg)を増やす
・医師と相談してED治療薬の種類を変える
・医師と相談して医療機関の正規品を使用する
(※9)→ED治療薬が効かない原因は?バイアグラ・レビトラ・シアリスで勃たない人が行うべき対策
(※10)→ED診療ガイドライン第3版 (jssm.info)
《最後に》
当院は、10年以上の診療実績、60万件以上の診療件数のあるユナイテッドクリニック・グループ(※2)に所属しており、ユナイテッドクリニック・グループでは豊富な治療経験に基づく安全性・有効性・経済性に配慮したED薬治療(※11)を目指しております。多角的なED治療(※12)によって、EDにお悩みの患者様に寄り添うことを目指しております。EDでお悩みの場合は、お一人で悩まず、当院の専門医師に、お気軽にご相談ください。来院不要のオンライン診療(※13)を含め、皆様のお問い合わせ・ご予約・ご来院を心よりお待ちしております。
お問い合わせ先:ユニティクリニック上野院
0120-123-527
【ホームページ】ED治療・早漏治療・AGA治療ならユニティクリニック(ユナイテッドクリニックグループ) (unity-clinic.com)
(※11)→安全性・有効性・経済性に配慮したバイアグラの入手方法を解説
(※12)→前立腺肥大症とEDの関係、多角的ED治療を徹底解説
(※13)→ED治療のオンライン診療とは?バイアグラやレビトラなど処方可能な治療薬も紹介
監修者
院長 髙嶋 政浩
平成元年 | 杏林大学医学部医学科卒業 |
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平成元年 | 杏林大学医学部附属病院 |
平成8年 | 西部総合病院皮膚科・形成外科部長 就任 |
平成12年 | 大手美容外科クリニック |
令和3年 | ユニティクリニック |