2024/6/20

前立腺肥大症とEDの関係、多角的ED治療を徹底解説

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1.前立腺肥大症

【前立腺】

前立腺の大切な働きは、精液を構成する成分の一つである前立腺液を尿道に分泌し、前立腺液は精子を運ぶとともに、精子に栄養を与え、弱酸性の膣の中で、精子の活動が衰えないように保護する機能もあります。このように、前立腺は生殖機能に関係する器官です。

【前立腺肥大】

前立腺も、30歳の生殖年齢のピークを過ぎ、その役目を終えると、肥大して尿道を塞いだり、癌を発生させたりするリスクが高まります。「前立腺肥大」という病気は、40歳頃から始まり、60歳代では70%、80歳以上では約80%の男性にみられる典型的な加齢症状の一つで、前立腺の尿道周辺部の組織が肥大するものです。

【前立腺肥大症】

前立腺の肥大が進行して様々な排尿障害を発症する病態が「前立腺肥大症」です。これは前立腺の肥大によって尿道が圧迫されることによって起こり、「頻尿などの貯尿症状」「排尿に時間がかかる、溜まっているのに出せない、勢いが弱いなどの尿が出にくくなる排尿症状」「残尿感などの排尿後症状」が典型です。また重症化すると、尿が出なくなってしまう「尿閉」につながることもあります。

【下部尿路症状】

最近は、上記の前立腺肥大症の症状を総合して「下部尿路症状」ともいいます。

下部尿路症状がEDを引き起こす危険度は、糖尿病の約2倍と言われています。下部尿路症状の原因の一つである前立腺肥大症を治療するとEDが改善することが期待できます。

2.前立腺肥大によるED

ED診療ガイドラインでは、EDのリスク要因の一つとして「下部尿路症状」(前立腺肥大症)が挙げられており、前立腺肥大症とEDには密接な関係があるとされています。(※1)前立腺肥大症を治療するとEDも改善されるケースが見受けられることから、前立腺肥大症がEDを併発すると考えられるようになりました。併発のメカニズムとして、前立腺肥大症によって骨盤内の血流が少なくなることが推測されます。また、前立腺肥大症とEDには共通する発症要因(加齢、肥満、糖尿病、高血糖、高血圧など (※2) が多いことから、同時に発症しやすいとも推測できます。

(※1)→日本性機能学会/日本泌尿器学会|ED診療ガイドライン第3版

(※2)→日本泌尿器学会|前立腺肥大症 診療ガイドライン

3.「前立腺肥大によるED」への2つの治療法

前立腺肥大症とEDを併発している場合、EDを改善するには「前立腺肥大症の治療」と「EDの治療」の2つの治療法があります。

【前立腺肥大症の治療】

先ずはEDを併発する原因となる、前立腺肥大症の治療が必要不可欠です。前立腺肥大症の治療は生活指導と薬物治療が中心となり、それらで改善が見込めない場合は外科的治療が行われます。

【EDの治療】

前立腺肥大症の治療も大切ですが、並行してED治療も推奨されます。 ED治療にあたっては、ED治療薬(PDE5阻害薬)の使用が第一選択 (※1)とされており、前立腺肥大症の方がED治療薬を服用することも問題ありません。ED治療薬を服用すると30〜60分程度で勃起しやすい状態となるため、前立腺肥大症が改善されるまでは、ED治療薬に頼るのがいいでしょう。

4.前立腺肥大症の治療

前立腺肥大症の治療方法には、大きく分けて薬を用いた薬物療法と、手術で前立腺の一部を取り除く外科的治療の2つがあります。通常はまず薬物療法を行いますが、効果が不十分であったり、尿路感染や腎機能障害などの合併症が生じていたりする場合や、重症と判定されるような場合には、手術など外科的治療を行うことが多いです。

【薬物療法】

薬物療法で用いる薬には、前立腺や膀胱の一部の筋肉を緩めて尿の通りをよくするα遮断薬や、男性ホルモンのはたらきを抑える 5α還元酵素阻害薬などがあります。また、近年では、タダラフィルというPDE5阻害薬も治療薬として処方されています。

〔α遮断薬〕
中心的治療薬は、α遮断薬と呼ばれるものです。前立腺の緊張をとき、前立腺によって圧迫されていた、尿路を拡張させます。
〈注意点〉このα遮断薬に分類される前立腺肥大治療薬ですが、バイアグラ、レビトラ、シアリスなどのED治療薬との併用に、若干の注意が必要です。α遮断薬は、血圧低下作用があるため、副作用として、「立ちくらみ」を生じる場合があり、ED治療薬によって、増強することがあります。ゆっくり起立すれば良いので、併用ができない(禁忌)というわけではありません。

〔5α還元酵素阻害薬〕
治療薬はα遮断薬以外にもあります。前立腺は、男性ホルモンにより肥大するため、この男性ホルモンを抑える薬剤が、5α還元酵素阻害薬です。前立腺を強く肥大させる男性ホルモン(ジヒドロテストステロン)の生成を抑制し、肥大した前立腺を縮小させ排尿障害を改善する薬です。
〈注意点〉前立腺肥大改善効果の一方で、男性ホルモンを抑制しますので、5α還元酵素阻害薬は、性欲低下や薬剤性EDになりうる薬剤ですので注意が必要です。

〔ザルティア錠〕
タダラフィルというPDE5阻害薬 「ザルティア錠」が2014年4月に発売されました。「前立腺肥大症による排尿障害」を適応として厚労省に承認された排尿障害治療薬です。ザルティア錠の主成分であるタダラフィルは、既に2007年9月からED治療薬(商品名:シアリス)としても処方されています。ザルティア錠に含まれる有効成分「タダラフィル」には、前立腺や膀胱の筋肉の緊張緩和、血流の増加促進などの作用があります。服用により尿道の締め付けが軽減され、排尿障害への改善が期待できます。

【外科的治療】

手術は尿道から内視鏡入れて行う治療が標準的です。その方法には幾つかあり、尿道の内側から前立腺を削り取る経尿道的前立腺切除術(TURP)、ホルミウムレーザーを用いた前立腺核出術(HoLEP)やレーザーを用いた前立腺蒸散術(PVP)などがあります。

5.EDの治療

前立腺肥大症の治療も大切ですが、並行してED治療も推奨されます。 ED治療にあたっては、ED治療薬(PDE5阻害薬)の使用が第一選択(※1)とされており、前立腺肥大症の方がED治療薬を服用することも問題ありません。治療には薬物療法や手術が有効で、回復した勃起機能をより確かなものにするためには、シアリス、バイアグラ、レビトラなどのED治療薬が役立ちます。 ED治療薬を服用すると30〜60分程度で勃起しやすい状態となるため、前立腺肥大症が改善されるまでは、ED治療薬に頼るのがいいでしょう。また、前立腺肥大症の治療に用いる5α還元酵素阻害薬には性欲低下の副作用があるものの、ED治療薬にて勃起力の維持は可能とされています(※1)

6.ザルティアとシアリスの違い

前立腺肥大症に伴う排尿障害の治療薬として使用される「ザルティア」ですが、有効成分はED治療薬の「シアリス」と同じく「タダラフィル」です。有効成分が同じならば「ザルティアもED治療として使える」と考える方もいらっしゃると思います。しかし、ザルティアはED治療に使えるものの、推奨はされません。本コラムでは、「ザルティアとシアリスの違い」や、「ED治療への適応性」について解説します。

【ザルティアの効果】

ザルティアはPDE5という酵素の働きを阻害する薬で、前立腺肥大症による排尿障害を改善する効果があります。前立腺は直腸と恥骨の間にある臓器で、膀胱の出口で尿道を取り囲んでいます。前立腺肥大症では前立腺が大きくなることで尿道が圧迫されるため、尿が出にくくなります。ザルティアの有効成分である「タダラフィル」には前立腺や膀胱の筋肉を緩める効果があり、前立腺肥大症による排尿障害を改善します。
また、ザルティアには血管を拡張する作用もあります。

【ザルティアとシアリスの違い】

ザルティアとシアリスの有効成分は、どちらも「タダラフィル」です。有効成分は同じであるものの、以下のような違いがあります。

ザルティア シアリス
目 的 前立腺肥大症に伴う
排尿障害の治療
ED治療
用 量 2.5mg 、5mg 5mg、 10mg、20mg
保険の適用の有無 無し

〔目的の違い〕
ザルティアとシアリスは同じ有効成分の薬ですが、下記のように処方される目的が異なります。

・ザルティア:前立腺肥大症に伴う排尿障害の改善

・シアリス:ED(勃起不全)の治療

厚生労働省による販売承認は治療の目的ごとに行われるため、有効成分は同じでもザルティアとシアリスの2種類が存在しています。
目的が異なるため、基本的には ED治療でザルティアが処方されることはありません。

〔用量の違い〕
ザルティアとシアリスは、1錠に含まれるタダラフィルの用量が異なります。それぞれの用量は下記の通りです。

ザルティア シアリス
用 量 2.5mg 、5mg 5mg、 10mg、20mg
用 法 通常2.5mgから使用
効き目が悪ければ5mgに変更
通常10mg、20mg使用
腎機能に問題がある場合は5mgから使用
特 徴 勃起を目的としないため
2.5mg使用が多い
確実な勃起促進のために
20㎎使用が多い

〔保険適用の有無〕
ザルティアは保険適用されますが、シアリスは原則保険が適用されません。前立腺肥大症に伴う排尿障害の治療は保険適用であるのに対し、EDの治療は保険適用外であるためです。シアリスという名前のままでは保険適用で処方できないため、ザルティアに名前を変えて厚労省に承認されました。したがって、ザルティアの処方が保険適用されるのは前立腺肥大症に伴う排尿障害の治療目的で処方された場合のみです。なお、例外として、シアリスは「EDによる男性不妊」の治療目的で処方された場合にのみ、保険適用となります。

〔ED治療としてのザルティア処方〕
ザルティアの有効成分はタダラフィルなので、ED治療薬として使うことは可能です。しかしザルティアはED治療を目的とした薬ではないため、もし重篤な副作用が現れた場合に「医薬品副作用被害救済制度」を受けられなくなります。医薬品副作用被害救済制度とは、重篤な健康被害が生じた場合に、医療費や年金などの給付を行う公的な制度です(※3)。医薬品を正しく使用していることが前提なので、ザルティアをED治療で使用した場合は適応外となります。そもそも医療機関で「ED治療のためにザルティアを処方してほしい」と伝えても、処方してもらえません。 ED治療を目的とする場合は、ザルティアではなくシアリスを選択しましょう。

(※3)→医薬品副作用被害救済制度 (pmda.go.jp)

7.タダラフィルのアンチエイジング効果

【タダラフィルの効果】

ザルティアとシアリスのタダラフィル効果は以下のとおりです。

・勃起障害改善効果

・排尿障害改善効果

・お茶との服用でカテキンの抗がん作用増強効果

血管内皮細胞の修復効果

特に「血管内皮細胞の修復効果」についてはアンチエイジング効果として非常に注目されています。動脈硬化を予防する薬や血液を流れやすくする薬は今までも存在していましたが、すでに動脈硬化など傷害を受けている血管の細胞を修復する効果が認められている薬がタダラフィルです。様々なサプリメントが販売されていますが、タダラフィルはアンチエイジング効果が期待できる薬です。

【アンチエイジング効果】

下記の効果からアンチエイジング効果が期待できます。

〔血管の健全化〕
タダラフィルには、血管拡張作用があるため血管の血流をスムーズにし、血管へのコレステロール沈着や血栓の発生を予防します。心血管リスク(狭心症や心筋梗塞など)の軽減に効果があるとも言われています。

(※4)→タダラフィルによる慢性治療は、心血管リスクの高い男性の内皮機能を改善します - PubMed (nih.gov)

〔筋力向上〕
筋肉血流量も増加するため、筋力トレーニングによる筋力向上にも効果的で、筋量増加に伴い男性性機能を増強するテストステロンも上昇する可能性が期待できます。

〔酸化ストレス低下〕
私たちは食べものから体を動かすエネルギーを作るため、呼吸によって酸素を取り込みます。その際、一部の酸素は「活性酸素」という物質に変わります。活性酸素は、他の物質に結びついたり働きかけたりする力が非常に強く、私たちの生命活動に欠かせないDNAやタンパク質といった物質を傷つけてしまいます。このように、体内の活性酸素が自分自身を酸化させようとする力を「酸化ストレス」といいます。そして、酸化ストレスが蓄積していくと、老化がすすんでシワや白髪が増えたり、がんや生活習慣病などの病気にかかりやすくなったりすることが知られています。そして、タダラフィルには、身体的老化の原因となる酸化ストレスを軽減する効果があるとされています。これが「タダラフィルにはアンチエイジング効果がある」と言われる理由です。

8.当院の多角的ED治療

【多角的治療クリニック】

当院および当院所属のユナイテッドクリニックグループ(以下「当院グループ」)(※5) の診療の特徴は次の通りです。

医療技術の進歩や患者様の多様なニーズにお応えするために、 ED治療薬の服用だけでなく、治療メニューの多角化を推進しています。

患者様の身体的リスク回避のために手術・注射といった侵襲的施術は行っておりません。 非侵襲的施術を行っております。

・当院グループは、非侵襲的施術の多角化による「総合的なED・早漏・AGA・メディカルダイエット治療クリニック」を目指しております。

(※5)→法人概要

【多角的治療メニューと特徴】

治療等 衝撃波治療 陰圧式勃起
補助具治療
アンチエイ
ジング治療
服薬治療 GLP-1
ダイエット
サプリ
メント
機器 薬 レノーヴァ ビガー2020 低用量
タダラフィル
バイアグラ
レビトラ
シアリル
など
リベルサス DHEA
亜鉛
マカ
など
効果 根治治療(ビガーは 即効性 もあり) 即効性 根治治療 治療補助
併用する治療が多いほどED改善効果の向上が期待できます
服薬 不用 必要
特徴 衝撃波による
陰茎血管
新生で、
血流改善
・陰圧で勃起実現
・継続使用で血流改善
陰茎内血管を含む
アンチエイジング
性交時の
勃起促進
BMI>25の
肥満によるED

ダイエットで改善
性欲増強
男性性
機能改善

精力増強
当院 価格 297,000円 87,000円 数千円
/月
1万円
/月
6,500円~
/月
数千円
/月
持続 時間 継続効果 30分以内使用 継続効果 4~36時間 継続効果 継続効果
副作用 ほぼなし ほぼなし ほぼなし ほてり等 吐き気等 ほぼなし
治療 期間 4週間 継続使用 継続服用 複数回 継続服用 継続服用

【多角的診療内容】

診療内容 目 的 治療内容
衝撃波治療器
「レノーヴァ」治療
ED治療薬に頼らず、衝撃波を週1回20分×4週間
陰茎に照射することで陰茎内毛細血管が増え、血管・血流改善による EDの根治治療を図る。
診療予約空き枠待ちが出るほど人気の、
「衝撃波治療器レノーヴァ治療」を受ける。

詳しくは→レノーヴァ(RENOVA)の徹底解説~有効性・料金・評判~ レノーヴァについて

陰圧式勃起補助具
「ビガー2020」 治療
ED治療薬に頼らず、毎日使用し勃起を繰り返すトレーニングを行い、
血管・血流改善による EDの根治治療を図る。
厚生労働省、国内唯一認可の 「陰圧式勃起補助具ビガー2020」の治療を受ける。

詳しくは→ビガー(Vigor)2020を用いたトレーニングを徹底解説「ビガー2020」(vigor2020)陰圧式勃起補助具

低用量タダラフィル
(シアリス)の処方
タダラフィル(シアリス)のアンチエイジング効果による
EDの根治治療を図る。
シアリス(タダラフィル)10mg、20mgを2分割または4分割して毎日服用する。
なお、割らなくても良い数mgの錠剤を準備中。

詳しくは→シアリス(タダラフィル)の毎日服用によるアンチエイジング効果を徹底解説

ED治療薬の 処方 ED治療薬の血管拡張作用により
正常な勃起を実現する。
「バイアグラ」「レビトラ」「シアリス」などを服用する。

詳しくは→ED治療・早漏治療・AGA治療ならユニティクリニック(ユナイテッドクリニックグループ)

GLP-1
ダイエット
医療ダイエットであるGLP-1ダイエットにより体重を減少させ、
肥満によるテストステロンの減少を改善し、
テストステロン増加による「性欲」「性衝動」作用の増進を図る。
GLP-1受容体作動薬「リベルサス」を服用する

詳しくは→リベルサス錠処方

DHEAの処方 DHEA服用で、テストステロンの体内保有量を増加させ、
テストステロンの「性欲」「性衝動」作用の増進を図る。
DHEAサプリメントを服用する。

詳しくは→DHEAとED治療薬の同時摂取の重要性を徹底解説

亜鉛の処方 細胞の代謝とテストステロン生成 など重要な男性生殖機能維持に使われる亜鉛を摂取し、
テストステロンの産成を促し、
テストステロンの「性欲」「性衝動」作用の増進を図る。
濃度の高い医療用亜鉛を服用する。

詳しくは→亜鉛はEDに効く?亜鉛とED薬の同時摂取について解説

詳しくは→レノーヴァ(RENOVA)の徹底解説~有効性・料金・評判~レノーヴァについて

《最後に》

当院は、10年以上の診療実績、60万件以上の診療件数のあるユナイテッドクリニック・グループに所属しており、ユナイテッドクリニック・グループ(※5)では豊富な治療経験に基づく安全性・有効性・経済性に配慮したED薬治療 (※6)を目指しております。多角的なED治療によって、EDにお悩みの患者様に寄り添うことを目指しております。EDでお悩みの場合は、お一人で悩まず、当院の専門医師に、お気軽にご相談ください。来院不要のオンライン診療 (※7)を含め、皆様のお問い合わせ・ご予約・ご来院を心よりお待ちしております。

(※6)→安全性・有効性・経済性に配慮したバイアグラの入手方法を解説

(※7)→ED治療のオンライン診療とは?バイアグラやレビトラなど処方可能な治療薬も紹介

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監修者

院長 髙嶋 政浩

平成元年杏林大学医学部医学科卒業
平成元年杏林大学医学部附属病院
平成8年西部総合病院皮膚科・形成外科部長 就任
平成12年大手美容外科クリニック
令和3年ユニティクリニック