2025/4/24
薬剤性EDとは?インポになる薬を徹底解説
- 薬剤性EDとは
- 薬剤性EDの症状
【主な薬剤性EDの症状】 【EDとインポの違い】 - 薬剤性EDの特徴
【年齢に関係なく発症】 【服用中止後のED症状存続】 【混合性ED】 - 薬剤性EDの原因
【中枢神経に作用する薬】 【末梢神経に作用する薬】 【循環器系神経に作用する薬】 【消化器系神経に作用する薬】 - EDを発症しやすい薬剤
【降圧剤】 【精神神経薬】 【ホルモン剤】 【抗潰瘍薬】 【脂質異常症治療薬】 【呼吸器官・アレルギー用剤】 【EDを発症しやすい薬剤一覧】 - 日常生活でED発症リスクのある薬剤
【鎮痛剤によるED発症】 【風邪薬によるED発症】 【花粉症の薬によるED発症】 - 薬剤性EDの治療
【持病の疾患自体の改善】 【薬剤の減薬・休薬や変更】 【服用方法の工夫】 【ED治療薬の追加服用】 【バイアグラによる薬剤性ED改善の医学的報告】 【薬剤性ED改善のための生活習慣改善】 - ED改善のための当院の多角的治療
【多角的な診療メリット】 【当院の多角的ED治療メニュー】 - 当院診療の強み
【安全性、有効性、経済性に配慮した診療】 【安全性への配慮】 【有効性への配慮】 【経済性(お薬代節約)への配慮】 - 当院の各種優待制度メリット
【まとめ買い優待制度】 【セカンドオピニオン優待制度】
1.薬剤性EDとは
薬剤性EDとは、特定の薬物の副作用によって発症するED です。持病で服用している薬が、性的興奮・性的機能の陰茎への神経伝達機能の鈍化や陰茎への血液流量の低下をもたらし、勃起機能が低下しEDを発症することがあります。EDは以下の4種類に分類されます。
・心因性ED :心理的・精神的な要因で大脳の興奮が抑えられ発症するED (※1)
・器質性ED :身体的な要因(血管・内分泌・神経など)で発症するED (※1)
・混合性ED :器質性と心因性が重なって発症するED (※1)
・薬剤性ED :服用している薬の影響で発症するED (※1)
(※1)→EDが治るきっかけは何?原因(タイプ)・年代別に紹介
2.薬剤性EDの症状
【主な薬剤性EDの症状】
薬剤性EDの主な症状は下記のとおりです。
・勃起しない/しづらい
・勃起はするが、硬さが足りない
・挿入時は勃起しているが、途中で勃起が収まる(中折れ)
・朝立ちしない
・性欲を感じにくい
EDの症状は、勃起できないだけではなく、特定の薬を服用する前よりも勃起力が低下したり、射精に至らなかったりする場合、薬剤性EDの可能性があります。
【EDとインポの違い】
インポ | ED | |
---|---|---|
定義 | 性欲、勃起、性交、射精、オーガズムのいずれか一つ以上が欠けるか、もしくは不十分な状態 | 満足な性行為を行うのに十分な勃起が得られないか、または維持できない状態が持続・再発すること |
症状 | ・性欲がない ・勃起不能、勃起不全 ・射精不能・不全 ・快感を得られない |
・勃起不能、勃起不全 ・勃起の硬さ不足 ・中折れ発症 ・朝立ちしない |
〔インポの定義〕
インポとは性的不能の状態(男性機能が完全に損なわれ、性的刺激を受けても勃起しない状態)を指し、現在の性機能障害(Sexual Dysfunction, SD)に近い意味合いで使われています。ドイツ語の「インポテンツ(Impotenz)」や英語の「インポテンス(impotence)」の略称です。性機能障害に含まれる症状の範囲は広く、勃起だけに限らず性欲や射精などさまざまな障害要素を含んでいます。EDという言葉が定着する前までは、「勃起できない」「勃起しづらい」「中折れする」というすべての症状をひとまとめにして『インポテンツ』または略して『インポ』と呼んでいました。その後、インポテンツは男性機能の完全な喪失を意味し、差別用語にあたるとして海外での使用頻度が減少し、日本でもインポテンツという言葉は徐々に使われなくなりました。1995年には、性機能障害の研究や治療方法の進歩・普及を目的とする学会「日本インポテンス学会」が「日本性機能学会」に改名するといった動きも見られました。
〔EDの定義〕
EDは「勃起機能の低下」を意味するErectile Dysfunction の略で、『勃起不全』あるいは『勃起障害』と訳されます。EDは「勃起機能の低下」という限定的な意味になります。しかし最近は「インポ=ED」として使われることが増えました。
3.薬剤性EDの特徴
【年齢に関係なく発症】
器質性EDは40代以降の中高年層の方に多く、心因性EDは20代〜30代の若年層に多く見られます。薬剤性EDは特定の薬剤を服用している方であれば年齢に関係なく発症する可能性があるのが特徴です。
【服用中止後のED症状存続】
薬剤性EDは、原因となる薬剤の服用を中止すればただちに症状が解消するわけではなく、服薬を中止してから薬剤性EDの症状が治まるまでに時間がかかる場合があります。例えば、抗アンドロゲン薬(抗男性ホルモン薬)でも、服薬を中止した後もEDの症状が一定期間継続する場合もあります。
【混合性ED】
薬剤性EDは単独で発症するだけでなく、器質性EDや心因性EDと同時に起こる混合性ED として現れることもあります。
例えば、高血圧の治療薬を服用している方は、血管障害が起きているケースが多いため、薬剤性EDと器質性EDによる混合性EDの可能性が高いといえます。混合性EDでは、薬剤の影響なのか疾患自体の影響なのかを症状だけで判断することは難しいため、医師の診察が必要です。
4.薬剤性EDの原因
治療のために服用した際、以下の神経に作用することで発症するとされています。
【中枢神経に作用する薬】
中枢神経とは、脳と脊髄にある神経のことです。中枢神経間にある伝達物質にはセロトニンやドーパミン、ノルアドレナリンなどがあり、神経を興奮させること、また興奮のバランスを調整する働きなどがあります。中枢神経の働きは勃起する際に必要なですが、薬剤を投与することで伝達神経の働きが悪くなり、EDを発症する場合があります。抗うつ剤が典型例です。
【末梢神経に作用する薬】
末梢神経には、自律神経と運動神経がありますが、EDに関係するのは自律神経です。
自律神経は交感神経と副交感神経に分かれており、勃起するためには副交感神経のリラックスが必要です。そのため、副交感神経の働きが抑えられ、リラックスしにくい状態だとEDを発症しやすくなります。末梢神経に影響が出そうな薬としては、筋弛緩薬があります。この薬にはミオナールやテルネリンなどがあり、末梢神経に副作用が出てEDになる場合があります。また、抗コリン薬も副交感神経を作動させるアセチルコリンを抑制するため、EDを発症する場合もあるようです。抗コリン薬は風邪薬や花粉症、めまいなどを抑制する一般的な薬にも含まれているため、常用していると意識しないまま薬剤性EDになる場合もあり注意が必要です。
【循環器系神経に作用する薬】
血圧を下げたりコレステロール値を下げる作用がある場合、EDの原因になる場合もあります。例えば、降圧剤、高脂血症用剤などは薬剤性EDになる場合があります。これらの薬は血管の拡張や血圧などに影響するため、勃起に必要な海綿体への血流に影響が出ることもあるためです。
【消化器系神経に作用する薬】
消化器系に作用する薬剤でもEDの原因になることはあります。薬剤によって消化器系に作用することで、副交感神経や他の神経系への働きを抑制してしまうことがあり、EDを発症する場合があるからです。消化器系でEDとなりやすい薬剤には、抗コリン剤があります。神経系に影響が生じるため、常用することで神経の伝達に影響が出て、EDを発症する場合があります。また胃痛などを改善するH2ブロッカーもドラッグストアでも気軽に購入することができるため注意が必要です。
5.EDを発症しやすい薬剤
薬剤性EDの原因となる代表的な薬剤には、下記のようなものがあります。
・降圧剤 ・精神神経薬 ・ホルモン剤
・抗潰瘍薬 ・脂質異常症治療薬 ・呼吸器官・アレルギー用剤
【降圧剤】
高血圧は動脈硬化になりやすいため、EDになるリスクが高い疾患です。 (※2)降圧剤を服用してEDを発症している場合、薬剤性EDの可能性があります。動脈硬化による血圧の低下が陰茎への血流を悪化させEDを発症する可能性があるとされています。
〔降圧剤の服用有無の影響〕
降圧剤を服用している高血圧の方と降圧剤を服用していない高血圧の方では、降圧剤を服用している方がEDになる確率が高いという研究結果が出ています。男性31〜65歳を対象にした海外の研究では、降圧薬の非内服者のED罹患率は19.8%だったのに対し、内服者のED罹患率は40.4%でした(※3)。ただし高血圧そのものが、身体的な要因で起こる「器質性ED」のリスクファクターであり(※4)、実際に降圧剤の副作用でEDになっているかどうかは特定しにくいため、高血圧を治療中の方は、薬剤性EDだけでなく器質性EDの可能性も考慮する必要があります。
(※2)→高血圧とEDの関係は?降圧剤とED治療薬は併用可能?医師が解説
(※3)→ギリシャの高血圧患者における勃起不全の有病率の増加に影響を与える要因 - PubMed
(※4)→ED診療ガイドライン第3版
【精神神経薬】
精神疾患や神経疾患の治療に用いられる精神神経薬は、ED発症の可能性があります。精神神経薬によるEDは、代表的な以下の薬剤で起こりやすいとされています。
〔抗うつ薬〕
抗うつ薬はセロトニンの濃度を上昇させる作用があり、ドーパミンやノルアドレナリンなどの作用を抑制し、性機能も低下させる可能性があります。セロトニンが末梢神経系の感覚を低下させることがEDにつながるという指摘もあります。
〔抗精神病薬〕
抗精神病薬に見られる副作用として、高プロラクチン血症があります。高プロラクチン血症とは、脳下垂体から分泌されるプロラクチンというホルモンの分泌が過剰になり、血中のプロラクチンの値が高くなっている状態を指します。男性が高プロラクチン血症になると、性欲減退や勃起不全を引き起こすとされています。
【ホルモン剤】
男性ホルモン抑制剤・抗アンドロゲン剤は、男性ホルモンであるテストステロンの分泌を抑制する薬で、前立腺肥大症、前立腺がんや男性型脱毛症(AGA)などの治療で用いられます。男性ホルモンのテストステロンは、性欲や勃起に重要な役割を果たしていますので、テストステロンの分泌を抑える薬を服用すると、性欲や勃起の低下、ED発症の可能性がいます。薬剤としては、5α還元酵素阻害薬、エストロゲン製剤、抗アンドロゲン薬、LH-RHアナログなどがあります。
〔5α還元酵素阻害薬〕
〈作用〉
前立腺肥大症治療や薄毛(AGA)治療に用いられる「5α還元酵素阻害薬」は、前立腺細胞の中でテストステロンを「ジヒドロテストステロン」に変換する5α還元酵素の作用を抑制します。
〈ジヒドロテストステロン過剰の副作用〉
①前立腺肥大:ジヒドロテストステロンは前立腺細胞を増殖させる前立腺肥大発症の危険因子です。
②男性薄毛(AGA):ジヒドロテストステロンが生成される際、脱毛因子である「TGF-β」があわせて生成され、この脱毛因子が毛母細胞の働きを抑制、成長期を短縮させ、結果として髪が細く短くなり、抜け毛が増加し、男性の薄毛(AGA)を発症します。
③ ED :「5α還元酵素阻害薬」は、薬剤性EDを引き起こす恐れがあるとの報告があります。(※5)主な「5α還元酵素阻害薬」の製品名は「フィナステリド(プロペシア)」「デュタステリド(ザガーロ)」です。服用をやめることでEDの改善が期待できますが、服用中止以降もEDが持続したという報告もあります(※6)。
(※5)→KAKEN — 研究課題をさがす | 5α還元酵素阻害剤の副作用による勃起障害と血管障害機構の解明 (KAKENHI-PROJECT-25460218)
(※6)→薬物に関連する性機能障害:批判的レビュー。パートV:α遮断薬と5-ARI薬 - PubMed
【抗潰瘍薬】
抗潰瘍薬は、胃潰瘍や十二指腸潰瘍の治療に用いられる薬で、H2ブロッカー(H2受容体拮抗薬)があります。 H2ブロッカーは、胃酸の分泌を促進するヒスタミンの作用を抑制し胃酸の分泌を抑えます。一方、ヒスタミンには血管を拡張させ血流を良くする働きがありますが、H2ブロッカーがヒスタミンの作用を抑えてしまうと陰茎の血流を鈍らせED発症 の可能性が高まります。
【脂質異常症治療薬】
脂質異常症治療薬は、コレステロールや中性脂肪を下げる薬です。 脂質異常症治療薬には、副作用としてEDを引き起こすものがあります。脂質異常症とは、血液中のコレステロールや中性脂肪などの脂質が過多となり、進行すると動脈硬化を発症し、陰茎への血流が減少しEDを発症することがあります。
【呼吸器官・アレルギー用剤】
呼吸器官・アレルギー用剤は、薬剤性EDの原因となるものがあります。呼吸器官・アレルギー用剤である抗コリン薬は、神経伝達物質であるアセチルコリンがアセチルコリン受容体と結合することを阻害(抗コリン作用)し、副交感神経の働きを抑える作用があるため、陰茎の勃起を抑制する場合があります。また、抗ヒスタミン薬のアレルギー反応を抑制する働きにより、勃起に必要な神経伝達物質の働きが抑制される可能性があります。これらの呼吸器官・アレルギー用剤は、陰茎への血流を減少させ、ED発症する場合があります。
【EDを発症しやすい薬剤一覧】
詳しくは→薬剤性EDとは?勃起不全の原因となる薬や治し方を解説
種類 | 薬剤名 |
---|---|
降圧剤 | 利尿剤(サイアザイド系、スピロノラクトン)、Ca拮抗剤、交感神経抑制薬、β遮断剤 |
精神神経薬 | 抗うつ薬(三環系抗うつ剤、SSRI、MAO阻害薬)、向精神病薬(フェノチアジン系、ブチロフェノン系、スルピリド、その他)、催眠鎮静薬(バルビツール系)、麻酔 |
ホルモン剤 | エストロゲン製剤、抗アンドロゲン薬、LH-RHアナログ、5α還元酵素阻害薬 |
抗潰瘍薬 | スルピリド、メトクロプラミド、シメチジン |
脂質異常症 治療薬 |
スタチン系、フィブラート系 |
呼吸器官・ アレルギー用剤 |
ステロイド剤、テオフィリン、β刺激薬・抗コリン薬、抗ヒスタミン薬(クロルフェニラミン、ジフェンヒドラミン)、プソイドエフェドリン |
その他 | 非ステロイド抗炎症薬(NSAIDs) |
6.日常生活でED発症リスクのある薬剤
【鎮痛剤によるED発症】
日常生活で、普通に病気や症状の改善のために鎮痛剤を服用します。しかし、鎮痛剤を飲むとEDを発症する場合もあります。全ての鎮痛剤で発症するわけではありませんが、スルピリド、メトクロブラミド、シメチジンなどの薬は神経系に副作用が生じ、服用することで薬剤性EDになる可能性もあります。
【風邪薬によるED発症】
風邪薬でも薬剤性EDになる可能性があります。
風邪薬には様々な成分が含まれていますが、抗ヒスタミン薬(第一世代)入りの風邪薬は注意が必要です。なお、抗ヒスタミン薬には初期に開発された第一世代と、のちに開発された第二世代があり、第一世代の方が副作用が強いとされています。
〔注意点〕
〈抗ヒスタミン薬が含まれている場合〉
抗ヒスタミン薬にはアレルギー症状や神経伝達物質の働きを抑える働きがあり、勃起に必要な働きも抑制されED発症リスクが高まるとされています。また、鎮静作用や抗コリン作用により血流が悪化しED発症リスクの一因となるとされています。さらに、抗ヒスタミン薬には脳内に作用して眠気を引き起こすことから性欲や興奮の低下リスクの可能性もあるとされています。
〈常用は避けるべき薬〉
風邪薬によりED発症が気になっても、風邪が治るまでの一時的な服用であれば心配する必要はありません。服用をやめることで症状は改善していきます。したがって、長期間の服用を避け、風邪が治ったらすぐ服用を中止し、服用中に気になる症状があれば医師に相談しましょう。
【花粉症の薬によるED発症】
花粉症で鼻水、鼻詰まりに悩む方が多いと思いますが、花粉症薬によるED発症の可能性があります。
〈鼻詰まりの仕組み〉
花粉症で、鼻の粘膜が腫れ上がると粘膜の通っている血管が膨らみ充血し、鼻の穴が狭くなり鼻詰まりが起こります。
〈勃起の仕組み〉
陰茎海綿体という部分がスポンジのようになっておりそこに血液が溜まり充血することで勃起します。
〈充血解消が勃起に影響〉
花粉症の薬で鼻の血管の充血を抑えることで、陰茎の血管の充血も抑えられ、勃起もしづらくなる可能性があります。そのお薬の例がディレグラというお薬です。ディレグラは市販でも売られて有名なアレグラに血管収縮作用があるエフェドリンを混合したお薬です。エフェドリンが鼻詰まりに効果を発揮し、この副作用で勃起をしづらくなる可能性があります。他の市販薬でもエフェドリンが入っている場合や漢方の葛根湯に含まれるマオウなどにも同様の作用の可能性がります。
7.薬剤性EDの治療
【持病の疾患自体の改善】
薬剤性EDの第1の改善策は、持病の疾患自体の改善を目指すことです。生活習慣病であれば、日々の生活を見直すことで改善に向かえば、結果として薬物治療が不要になり薬剤性EDを回避できます。高血圧で降圧剤を服用し薬剤性EDが発症している場合は、塩分を控えめにした食生活や適度な有酸素運動の習慣化などで、地道に血圧低下を目指しましょう。また、うつ病や不安障害の場合も、認知行動療法などの心理療法と生活習慣の改善を並行して行うことで、EDを発症する薬剤に頼らなくてもよくなり、薬剤性EDの発症を抑制できる可能性がありあります。
【薬剤の減薬・休薬や変更】
薬剤性EDが疑われる場合は、以下の点を医師に相談してみましょう。薬剤性EDが疑われる場合の相談ポイント
・薬剤性EDの可能性はあるか
・薬剤の減薬・休薬は可能か
・薬剤性EDのリスクが低いものに変更可能か
【服用方法の工夫】
例えば、抑うつ剤では、性行為時に抗うつ剤の影響を少なくする工夫として、「抗うつ剤を性交後に服用する」「抗うつ剤を(性行為のない)朝食後に服用する」など、飲み方を工夫することが有効です。薬は飲んだ後、しばらくしてから血中濃度がピークとなり効果も副作用も一番強くなり、その後効果が低減します。そこで、性交のタイミングに血中濃度が少なくなるように服用時間を調整する対策です。主治医と相談の上で行ってください。ED改善の効果が期待できます。
【ED治療薬の追加服用】
現在の持病の疾患の治療を継続しながらED症状に対処する場合は、ED治療薬を追加併用も選択肢としてあります。主なED治療薬と特徴は以下の表のとおりです。
〔当院の主なED治療薬の種類と特徴〕
代表的なED治療薬は商品名バイアグラ(成分名シルデナフィル)、商品名レビトラ(成分名バルデナフィル)、商品名シアリス(成分名タダラフィル)の3種類です。3大ED
薬以外では成分名アバナフィル、成分名ウデナフィルの取扱いもあります。
《当院取扱いジェネリックED薬比較表》
注:無印は海外ジェネリック、*は国内ジェネリック、価格は初診価格
薬剤名 | 容量 (㎎) |
価格 (円) |
効果発動 時間 (分) |
持続 時間 (時間) |
効果 強度 |
食事の 影響 |
副作用 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
バイアグラ | 25 | 290 | 40~60 | 3~5 | 弱い | あり | 出にくい |
バイアグラ* | 490 | ||||||
バイアグラ | 50 | 780 | 普通 | 出やすい | |||
バイアグラ* | 980 | ||||||
バイアグラ | 100 | 1,350 | 強い | ||||
レビトラ | 10 | 950 | 20~40 | 4~5 | 普通 | 少ない | 出やすい |
レビトラ* | 1,290 | ||||||
レビトラ | 20 | 1,350 | 7~8 | 強い | |||
レビトラ* | 1,490 | ||||||
シアリス | 10 | 750 | 60~180 | 20~24 | 弱い | 最小 | 出にくい |
シアリス* | 1,190 | ||||||
シアリス | 20 | ※950 | 30~36 | ||||
シアリス* | 1,290 | ||||||
アバナフィル | 200 | 1,350 | 15~40 | 6 | 強い | 少なめ | 出にくい |
ウデナフィル | 200 | 1,350 | 40~60 | 11~13 | 普通 | 少なめ | 出にくい |
※来院の場合950円、電話診療の場合1,350円
【バイアグラによる薬剤性ED改善の医学的報告】
抗うつ剤を例にすると、抗うつ剤服用の副作用でED・性機能障害等を発症している場合、抗うつ剤を服用中でも、「バイアグラ(有効成分シルデナフィル)」併用がED改善に有効との報告(※7)があります。
(※7)→抗うつ薬誘発性の性機能障害に「バイアグラ」が有効:MedWave Back Number
→シルデナフィルによる抗うつ薬関連性機能障害の治療:ランダム化比較試験-PubMed
〔ED治療薬併用の注意点〕
降圧剤の中でも硝酸剤をED治療薬と併用することは禁忌とされており、併用した場合は副作用が強まり重篤な症状を引き起こす可能性があります。そのため、ED治療薬を服用する場合は、必ず医師に現在服用中の医薬品を全て伝えた上で処方を受けてください。
【薬剤性ED改善のための生活習慣改善】
EDを治すためには、以下の「日常生活で心がけたい5つのこと」が有効です。
・食生活を見直す ・筋トレ・有酸素運動を始める ・飲酒・喫煙は控える
・ストレスを溜めない ・相談相手を見つける
詳しくは、以下をご参照ください。
→EDが治るきっかけは何?原因(タイプ)・年代別に紹介
→ED治療の安全性や有効性は?当院の取り組みを徹底解説
→勃起不全(勃起障害・ED)とは?勃起力が低下する原因、症状や治療法について
8.ED改善のための当院の多角的治療
従来は、ED改善と言えば「バイアグラなどのED治療薬の処方」一辺倒でした。しかし、近年は様々な医療技術の進歩により「薬に頼らない」「注射に頼らず塗るだけ」「アンチエイジング」などの新しい治療方法が開始され安全性も確認されています。こうした変化の中で、当院は、ED改善のために有効とされる下記の「多角的診療」を行っております。当院専門医に是非ご相談ください。
【多角的な診療メリット】
〔根治療法と対症療法〕
対症療法とは病気の表面的な症状を抑制・消失させることを目的とした治療法で、ある意味一過性の治療法です。根治療法とは病気そのものを完全に治すことを目的とした治療法で、一番望ましい治療法です。
〔ED治療の根治療法と対症療法〕
ED治療では性行為時の確実な勃起が注目されるため、性行為時の一時的勃起という「対症療法」が重視されがちです。しかし、加齢による老化に伴い男性性機能も低下するため、対症療法による勃起効果も低下する可能性があります。そのため、加齢などによる勃起力低下を中長期的に抑制・改善するための「根治療法」の併用が必要になります。当院の根治療法、対症療法は以下のとおりです。
【当院の多角的ED治療メニュー】多角的診療の詳しい内容は→(※8)
当院では、ED薬治療だけではなく、ペニスの硬さ・勃起力・持続力など女性が求めるペニスを獲得・維持するための多角的治療を行っております。複数の治療を併行した方が、確実で長期的な勃起効果増大が期待できます。
療法 | 根治療法(ビガーには対処療法の勃起即効効果もあり) | 対症療法 | |||||
---|---|---|---|---|---|---|---|
効果 | 長期的(ビガーは性行為時の一時的勃起の即効性あり) | 一時的 | |||||
併用する治療種類が多いほど ED改善・勃起時のペニス増大・硬さの向上 が期待できます |
|||||||
服薬 | 不用 | 必要 | |||||
新旧 | 新しい治療 | 従来治療 | |||||
治療 | 衝撃波治療 | 陰圧式勃起 補助具治療 |
エクソ ソーム 療法 |
アンチエイ ジング治療 |
メディカルダイエット療法 | サプリ メント 療法 |
ED薬 治療 |
機器薬剤等 | レノーヴァ | ビガー2020 | エクステム (エクソソームクリーム) |
低用量 タダラ フィル |
リベルサス メトホルミンルセフィ |
DHEA 亜鉛 |
バイアグラ レビトラ シアリス等 |
治療分野 | ED | ED 陰茎増大 | ED・AGA 性力増大 男性美容 |
ED 性力増大 | ダイエット ED | ED 性力増大 |
ED |
特徴 | 衝撃波による陰茎血管新生で、勃起力改善 | 毎日の勃起トレーニングで陰茎増大・勃起力改善 | 細胞修復作用のあるヒト幹細胞由来のエクソソームを患部に塗布し 衰えた勃起力を改善 | 陰茎内血管を含む全身血管修復作用による男性性機能改善・アンチエイジング | 飲むだけダイエットで「肥満によるED」を改善 | 男性ホルモン前駆体・亜鉛による男性性機能改善 | 性交時の勃起促進 |
参照 | →(※9) | →(※10) | →(※11) | →(※12) | →(※13) | →(※14) | →(※15) |
(※8)→前立腺肥大症とEDの関係、多角的ED治療を徹底解説
(※9)→ED衝撃波治療「レノーヴァ(RENOVA)
→レノーヴァ(RENOVA)の徹底解説~有効性・料金・評判~
(※10)→「ビガー2020」(vigor2020)陰圧式勃起補助具
→ビガー(Vigor)2020を用いたトレーニングを徹底解説
(※11)→塗るタイプのED・アンチエイジング効果のエクソソーム療法(エクステム)とは
→エクソソーム「エクステム」を塗るだけのED・更年期治療を徹底解説
(※12)→低用量タダラフィル処方
→シアリス(タダラフィル)の毎日服用によるアンチエイジング効果を徹底解説
(※13)→リベルサス錠処方
(※14)→DHEAとED治療薬の同時摂取の重要性を徹底解説、亜鉛はEDに効く?亜鉛とED薬の同時摂取について解説
(※15)→ED治療について
9.当院診療の強み
【安全性、有効性、経済性に配慮した診療メリット】
当院は安全性、有効性、経済性に配慮した上で、厚生労働省のルールに基づき(※16)、医師の判断による、欧米等諸国で認可されたジェネリック薬の処方を推奨しています。ご希望があれば、国内先発薬・ジェネリック薬の処方も可能です。
(※16)→医薬品等の個人輸入について |厚生労働省 (mhlw.go.jp)
【安全性への配慮】→(※17)
「医師が治療目的で国内未承認薬を輸入し患者様に処方すること」は、厚労省で認められており、EDや早漏、AGA、美容系などの自由診療クリニックで海外医薬品の処方が行われています。当院の海外医薬品も欧米等各諸国で認可され、治療効果の報告がなされている製薬メーカー正規品を、厚生労働省のルールに従い、国内輸入代理店を通して輸入しております。当院の海外医薬品の効能や効果は、国内承認薬と同じです。ただし、当院の海外医薬品は厚労省の承認薬ではないため、万が重篤な薬害が生じた場合に医薬品副作用救済制度の対象外となりますが、当院では第三者機関において成分チェックを行い、医師が有効性・安全性について常に留意しながら処方を行なっております。さらに、当院は、10年以上の診療実績、60万件以上の診療件数がありますが、重篤な副作用は1件もありませんので、ご安心ください。
(※17)→当院の海外医薬品について、ED薬の個人輸入の危険性や安全性を徹底解説
【有効性への配慮】(バイアグラの例)→詳しくは(※18)
バイアグラについて、当院では、医師の判断で薬効の強度を容量25㎎、50㎎、100㎎の3段階から処方可能です。100㎎は諸外国では標準的に処方され有効性が確認されているものの、国内では未承認薬のため、「国内ED薬のみ取扱いのクリニック」では取扱いがありません。当院では、上記の厚生労働省のルール(※7)に基づき、医師の判断により確実な勃起効果のために100mgの処方を推奨しています。糖尿病などでED治療薬 が効きにくい患者様の中には、100㎎で勃起効果を実感できる方が、バイアグラ服用者の 4割程度いらっしゃいます。
(※18)→バイアグラ100mgの根強い人気と安心でお得な服用を徹底解説
【経済性(お薬代節約)への配慮】
ジェネリック薬品は、膨大な開発コストや研究期間を必要としないため先発薬と同等の効果と先発薬よりも低価格という特徴があり、さらに海外ジェネリック薬は海外の製造コストが国内よりも格段に低いため、国内先発薬・国内ジェネリック薬よりも海外ジェネリック薬の方が低価格となります。そのため当院は、安全性・有効性を前提に患者様の経済的ご負担軽減に配慮して、海外ジェネリック薬を推奨しております。
以下に、〈ED治療薬の経済性〉と〈AGA治療薬の経済性〉を説明します。
〈ED治療薬の経済性〉バイアグラを例にすると海外ジェネリックが最も安価です。
《当院のバイアグラ50mg錠の価格比較表》
薬剤名 | 容量 (㎎) |
初診価格(円) |
---|---|---|
バイアグラ(海外ジェネリック) | 50 | 780 |
バイアグラ(国内ジェネリック) | 980 | |
バイアグラ(国内先発薬) | 1,490 |
〈AGA治療薬の経済性〉以下の10万円特別割引セットをご用意しています。
《セット内容・効果》
・脱毛治療薬(デュタステリド)→フィナステリドよりも効果強力
・発毛治療薬(ミノキシジル内服薬)→洗髪不用、飲むだけで簡単
・発毛促進サプリメント(AGA Medical Dr’s Select)→発毛促進栄養素摂取
上記の3点をセットにした「AGAメディカルドクターズDセレクト」の服用を推奨しています。各薬剤を単品購入するよりも、セット購入の場合は10万円割引(初診)になります。効果が現れるまで通常6ヵ月程度かかるため、多くの患者様が単品ではなく、「AGAメディカルドクターズDセレクト(6ヵ月セット)」を購入されています。以下に初診で6ヵ月分購入の場合で説明します。
《10万円割引の内訳》
・デュタステリド(5,980円/月)
・ミノキシジル内服薬2.5mg (5,600円/月)
・ AGA Medical Dr’s Select (15,500円/月)
ですので
①6ヵ月分単品合計(5,980円+5,600円+15,500円)×6ヵ月= 162,480円
② 6ヵ月セット特別価格は 60,000円(1ヶ月当たり10,000円)
③特別割引額=▲102,480円(②-①)
10.当院の各種優待制度メリット
当院は、患者様の長期的なED治療薬服用による支払い負担を軽減する経済性に配慮しています。その一環として下記の優待制度を実施しています。
【まとめ買い優待制度】
ED治療薬は長期間継続的に服用しますので「長期的な視点での支出負担軽減対策」が大切です。そのため、当院では、長期服用でまとめ買いされる患者様の負担軽減のために「まとめ買い優待制度」(※19)を実施しています。患者様にとって、当院を受診いただく大きなメリットと言えます。
(※19)→料金のご案内
《まとめ買い優待制度基本ルール》(海外ジェネリック薬の場合)
購入錠数 | 6錠 | 10錠 | 20錠 | 30錠~ |
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おまけ錠数 | +1錠 | +3錠 | +6錠 | 詳しくは →(※19) |
割引額(※20) | 1,550円お得 | 4,650円お得 | 9,300円お得 |
(※20)バイアグラ海外ジェネリック(100㎎)1錠1,550円(再診価格)で計算
【セカンドオピニオン優待制度】
セカンドオピニオン外来の場合は、当院指定のED薬1錠を無料プレゼントいたします。セカンドオピニオンご希望の場合は、他の医療機関を受診したことがわかる診察券、薬袋等を必ずご持参ください。(※19)
《お問い合わせ先》0120-123-527(上野院)、048-871-7302(大宮院)
《最後に》
当院は、10年以上の診療実績、60万件以上の診療件数があり、全国9院からなるユナイテッドクリニック・グループ(※21)を形成しております。ユナイテッドクリニック・グループでは豊富な治療経験に基づく安全性・有効性・経済性(お薬代節約)に配慮したED治療(※22)を目指しております。多角的なED治療(※8)によって、EDにお悩みの患者様に寄り添うことを目指しております。EDでお悩みの場合は、お一人で悩まず、当院の専門医師に、お気軽にご相談ください。「来院不要、診察料無料・即日受診・最短即日発送可能な、スマホでの5分程度のオンライン診療(送料全国原則無料、定期配送有り)」(※23)では、上述の各種の優待制度で皆様のお問い合わせ・ご予約を心よりお待ちしております。
(※21)→法人概要
(※22)→安全性・有効性・経済性に配慮したバイアグラの入手方法を解説
(※23)→オンライン診療(電話診療)、ED治療のオンライン診療とは?バイアグラやレビトラなど処方可能な治療薬も紹介
監修者
院長 髙嶋 政浩
平成元年 | 杏林大学医学部医学科卒業 |
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平成元年 | 杏林大学医学部附属病院 |
平成8年 | 西部総合病院皮膚科・形成外科部長 就任 |
平成12年 | 大手美容外科クリニック |
令和3年 | ユニティクリニック |